ローテーションに「7人は作りたい」 6+1で藤本監督が先発ローテを計算する理由

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:伊藤賢汰】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:伊藤賢汰】

藤本監督がオンラインで取材に対応 第2クールからシート打撃

 ソフトバンクの藤本博史監督が6日、オンラインで取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。

――第1クールではオスナ投手がブルペン入りしなかったが、心配は。
「全然心配していません。彼は彼の調整に任せています。どこも悪いわけではないからね。トレーナーからオスナのどこかが悪いとか、報告がきているわけではないので。9回は彼に任せているので。全然心配していません」

――ブルペンに入らないなら、入らないで。
「そのうち入るでしょう。入らないことはないでしょう。心配なしということで」

――開幕投手について悩まれていたが、改めて先発陣の争いについて。
「振り返ってというか、先発候補はたくさんいる中でね。みんなローテーション候補ですよね。先発候補は東浜、石川を筆頭に和田、大関、板東、ガンケル、有原、高橋礼、笠谷、あと、椎野というところかな。あ、藤井も。一番期待の藤井を忘れていました。そんなものですかね」

――新人の大津亮介投手、松本晴投手に関しては。
「先発の練習もしてもらいたいけど、どこが適材適所というのかまだ、実戦していないのでわからない。フリー打撃に投げた中では(大津は)7種類、球種がありますと言っていたけど。チェンジアップ、シンカー、カット。この3つが一緒のスピードなので。打者も打ち損ねるのではないかと感じますけど。新人に関しては適材適所と考えています」

――ローテーションは7人で考えたい。
「和田がローテに入った時、和田はどこかで1年間で、休ませないといけない間隔があるので。7人は作りたいですね」

――先発の枠に入らなかった選手を、中継ぎに回していく可能性はあるのか。
「当然中継ぎに入ってきますよ。椎野とかね。椎野とか、藤井もわからない状態ですし。先発を見ていないので。候補的には10人以上いるので。そこで漏れたから2軍というわけではなくて。椎野、藤井は中継ぎをしているので。藤井の場合は先発に入ってもらわないと困る形で8回の男から先発に回しているわけであって。先発のローテーションに入れないなら、中継ぎに入ってもらうことはありますよ」

――藤井は先発調整に「やってやる」と力強い言葉で気持ちを表現していたが、彼の取り組みは。
「(濃厚接触者判定もあって)半日、半日で顔をちょっとしか見ていないのでわからないですけど。本人は去年の秋から先発をやるという気持ちでやってくれているので。こっちが一番期待しているところはありますよね。特に今まで先発じゃなかった投手が先発に回るわけですから。去年は8回でしっかりと仕事してくれたので。首脳陣も、先発をさせたらどうかという話で。話を持っていったら、藤井も先発したいと伝えにいこうと思っていましたと本人からも言っていたので。やってくれると思いますよ」

――先発争いとまた新しい挑戦だと思うが、去年積み上げた信頼は大きい。
「先発は独立リーグでもやっているので。そこは長いイニングを投げるということは心配していません。ただ1軍でやるというのは初めてでしょうから。先発ローテを狙っていくのは。その辺の気持ちの問題がどうかなというところは、心配は少々はありますけど。去年の1イニングから先発どうかなと、そこまでの心配はないですね」

――オーナー報告の際に孫正義オーナーと「練習を工夫しなさい」と話していたが、第2クールからは。
「今(投手と野手)半分しか見ていないですけど、打つ方に関したら正面からのロングティーとか、やったことないことをやってくれている。室内では色々計測とか、バット軌道とか目線がどう動いているとか、全部調べてデータを取ってくれているので。成果はまだ出ていないですけど。選手は気に入っている感じだと思うので。そのうち成果が出ると思っています。工夫という意味では、コーチ陣が少しずつ考えてくれていると思います」

――1つの案としてストラックアウトなども、考えると話していたが。
「ちょっとキャンプ中はなかなかできないと思いますけどね。秋のキャンプで遊び感覚でするのはいいと思いますけど。ある程度、開幕に合わせての調整ですから。今頃そんなことをやっていたら間に合わないと思うので。もっと高度というか、レベルの高い工夫をしてもらえたら」

――第1クールを踏まえて、第2クールでの実戦形式は。
「2日間はシート打撃しようと思っています。10人、10人で投げる予定です。天気がね、明日も雨、最終日も雨ということなので。心配ですけど、雨が降っても室内でやる予定ではいます」

――見たいのはどんなところか。
「うちの投手はまず強い球を投げる投手が多いので。フリーの時はストライクゾーンに来ているかというところですね。まだ100%で投げているわけではないですし。この時期は145、150キロで投げられたら打者はそう簡単に打てないので。目の慣らしということでは、打者はそういう感覚で振ってくれたらと思いますけど。今速い球にタイミングが合わせられるのはいいことだと思いますけどね」

――アストゥディーヨ内野手、ガルビス内野手は全体の打撃練習に入ってくるのか。
「明日からは普通に入ってくるんじゃないかな。打撃コーチがまた考えていると思うので。ただ外国人はいきなり6分間打つとバテるんですよね。それも慣らしていかないといけないですけど、そういう意味でランチで回しながらやっていたんですけど。ひょっとしたら明日からシートも入ってくるので、打撃回りにも入ってくる可能性もあると思います」

――選手の絞り込みに関しては、どのあたりから。
「紅白戦まではこのままいくと思います。紅白戦になったら、紅白戦の次のクールかな。第3クールの最後に1試合入っている予定なので。その次の日の、紅白戦が終わった後くらいから野手は3人(甲斐、近藤、周東)くらいいなくなるので。野手が19人になる。上林とか野村大樹とか補充しようと思っているので。そこからの絞り込み、実戦が入ってからの絞り込みだと思います」

――侍ジャパンに選出されている甲斐拓也捕手、近藤健介外野手、周東佑京外野手と個別に話をしたりは。
「ないですよ。3人は紅白戦が終わった後に向こうに行くと聞いていますけど。調整方法って、侍にいったら日の丸を背負ってやるので。調整している場合じゃないですよね。必死にやらないと仕方ないですから。選手3人に任せているので。近藤はほぼ試合には出られると思うので」

――代表選出は誇らしい反面、調整も心配される。懸念などは。
「懸念はあります。周東は足だけで使われたら、実戦の打席には立てないですから。その辺は心配ですけど。そこは本人が一番わかっていると思うので。しっかりと練習していただきたいと思いますけどね。いい例が、昔、本多が選ばれて実戦が全く出られないで。開幕を迎えてホームランを打って、そのあとが全然ダメだった。僕が打撃コーチのときだったんですけど。そういう例もあるので。できるだけ実戦に近い練習をね、なかなか難しいと思いますけど、やっておいてもらいたいと思いますね」

――代走としての役割が期待されそうな周東が特に心配か。
「当然、心配ですね。実戦の間が空いていたらなかなか。さぁ開幕で結果を出せるのかは心配ですね。練習から実戦のつもりでやってもらいたいのはありますよね。当然、走るとか守るのは心配ないと思いますけど、打つ方ですよね。その辺が心配なところがあります」

(竹村岳 / Gaku Takemura)