牧原大成に芽生える“リーダーの自覚” 自主トレ主催で得られる新たな気付き

自主トレを報道陣に公開した牧原大成【写真:竹村岳】
自主トレを報道陣に公開した牧原大成【写真:竹村岳】

藤本監督の近藤レギュラー発言に「あれはどうなのかなと思っています」

 ソフトバンクの牧原大成内野手が7日、久留米市野球場で野村勇内野手、緒方理貢内野手らと行う自主トレを報道陣に公開した。昨年10月に30歳の節目を迎え「自分が一番ちゃんとやらないといけない。1人の時は好きなようにできますけど、後輩たちが来ることによって、こういったメニューを組んであげた方がいいのかなとか、そういうところも考えながらやっています」と後輩選手を引っ張っていく自覚を示した。

 牧原大は昨年まで松田宣浩内野手(巨人)と自主トレをともにする“チーム熱男”の一員だった。しかし、松田が退団したことで今年はチームメートでは野村勇、育成の緒方とともに自主トレをスタートさせた。始動して3日目ではあるが、牧原大が率先してメニューを組み、キャンプインに向かって準備している。自分が主催する側になったことで気付きもあるようで「(野村勇は)シーズン中にはわからなかったですけど、練習をやっていてちょっと体力がないのかなと感じたので。ランニングの時から追い込んであげようと思っています」と笑った。

 チームはこのオフに大型補強を敢行。日本ハムから海外FA権を行使した近藤健介外野手、昨年ロッテで10セーブ、防御率0.91の好成績を残したロベルト・オスナ投手を獲得するなど、フロントは3年振りのV奪回に向けて本気度を見せた。各ポジションの競争が熱くなる中で、牧原大は自身の役割について「もちろん引っ張っていかないといけない気持ちもありますけど、練習を楽にしたりとかは思っていない。本当に横一線で、誰がきても負けない気持ちでやっていきたい」と力強く語った。

 藤本博史監督は昨季終了後からレギュラー白紙を強調していたものの、新加入の近藤に関してはレギュラー当確を出した。これに牧原大は「レギュラーが決まっていないといっていましたけど、速攻で近藤はレギュラーと言っていたので、あれは正直どうなのかなと思っています」とチクリ。左翼は埋まることになりそうで「センターに残り余った選手が来る。そこは横一線でしっかりやりたいと思います」と負けん気を見せた。
 
 昨年の秋季キャンプにも今宮健太内野手とともに参加。2月に控えている春季キャンプでも「今まで通りアーリーワークもやりたいですし。30歳にもなってアーリーワークする選手はなかなかいないので。それを見て後輩がどう思うか。何か気づきがあればと思います」と誓った。牧原大は牧原大なりのやり方で、ホークスを引っ張ってみせる。

(竹村岳 / Gaku Takemura)