「結果を残せなければクビ」 東浜巨が球団からの3年契約に「危機感」を覚えた理由

契約更改交渉を終えたソフトバンク・東浜巨【写真:藤浦一都】
契約更改交渉を終えたソフトバンク・東浜巨【写真:藤浦一都】

「来年もそうですけど、僕にとっては勝負の3年間になる」

 ソフトバンクの東浜巨投手が25日に契約更改を行い、新たに3年契約を結んだ。1億円の大台を超えたことは明かした上で、詳細な年俸は非公表だった。順調なら来季中に国内FA権を取得する予定とあり、球団からの「3年」という提示には嬉しさ以上に危機感を募らせていた。

 プロ10年目の節目の年となった今季は開幕ローテ入りを果たすと、シーズンを通してローテを守って23試合に登板。規定投球回には届かなかったものの、自身5年ぶり2度目の2桁勝利となる10勝(6敗)をマーク。防御率は3.11を記録し、5月11日の西武戦では史上84人目となるノーヒットノーランも達成した。32歳になり、今ではホークス投手陣の中でもリーダー格の1人と言える存在となっている。

 そんな東浜はこの日、3年の複数年契約を結んだことを明かした上で「この3年間というのは、来年もそうですけど、僕にとっては勝負の3年間になる。なので、嬉しいという感情よりも危機感の方が強かったです」と語った。選手にとって複数年契約はこれまでの働きと実績が認められた証だ。長くこのチームにいてほしいという球団からの信頼と期待の形でもある。

 複数年契約に危機感を覚えるのは理由がある。「逆をいえば、この3年間で結果を残せなかったら終わりだと思う。最初に話をいただいたときにそう思いました。実際に複数年を言われたときに思ったのは、この3年間で結果を残せなければクビだと。ある意味そういう風に言われているようなものだと自分では感じた」。安心感よりも、3年の結果次第ではチームに居場所がなくなるかもしれないという思いが強い。

「ここで(結果を)残さないと、3年後のその先の契約はもらえないと思う。まだまだ野球がやりたいですし、和田さんとかを見ていても、ああいう年まで一途に野球にストイックにできるというのは凄いな、と。目の前に目指すべき先輩がいるので、そこにいくためにもこの3年間は僕にとっても人生の分岐点になるかなと思います」

 来季を42歳で迎える和田毅投手は今季7勝をマークし、自己最速を149キロに更新。同日に行われた契約交渉では41歳にして1500万円アップの年俸1億6500万円で契約を更改した。同じチームに、衰え知らずの目指すべき大先輩がいる。和田の後を追うためにも、この3年で結果を残してチームの信頼をより一層勝ち取らなければいけない。

 今季は交流戦までに6勝をマークしながら、6勝目を挙げた6月8日の阪神戦から約2か月に渡って白星を挙げられなかった。チームがリーグ優勝を逃したことに自責の念もあり「足踏みしてしまった。そういうところは全部チームの成績に直結していると僕は思っていますし、まだまだ勝てた試合も多かったと思います」と、今季の成績にも納得はしていない。

 オフは「一番はパフォーマンスを上げるというところと、しっかり球数を投げる体をつくるというのに重きを置いている。やっぱり110球、120球、そこを安心して任せてもらえるようなパフォーマンスをしないといけないと思います」と掲げ、12月から筑後を中心にトレーニングを重ねている。1月も継続して筑後で自主トレを続け、来季へと備えていく。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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