ソフトバンクはなぜ嶺井博希を獲得した? 三笠GMが語った狙いとチームの課題

入団会見に臨んだ嶺井博希(右)【写真:藤浦一都】
入団会見に臨んだ嶺井博希(右)【写真:藤浦一都】

「もともと負担の大きいポジション。甲斐選手に負担がかかるところもあった」

 ソフトバンクは23日、DeNAから国内FA権を行使して加入の決まった嶺井博希捕手の入団会見を福岡市内のホテルで行った。その席で、獲得の経緯や狙いについて三笠杉彦取締役GMが説明した。

「来季に向けた強化ポイントの1つでキャッチャーを。甲斐捕手をレギュラーのキャッチャーとして1年間、戦ってきたわけですけど、もともと負担の大きいポジション。甲斐選手に負担がかかるところもありましたので。長いシーズン、コンスタントに勝利を重ねて優勝に向かっていくためには実力のあるキャッチャーが1人、来てくれるといいなと考えていた」

 ホークスの正捕手といえば甲斐拓也捕手がいる。今季は130試合に出場して6年連続ゴールデングラブ賞にも輝いた。しかし、三笠GMも「負担がかかる」と話すように、捕手は負担の大きいポジション。かつ、打撃面では打率.180、1本塁打と低迷した。2番手捕手の海野隆司捕手の先発起用が11試合、渡邉陸捕手が同7試合と、2021年に高谷裕亮・現2軍バッテリーコーチが現役を引退して以降、2番手捕手はチームの課題だった。

 嶺井は沖縄尚学高、亜大を経て2014年ドラフト3位でDeNA入り。2017年には日本シリーズでホークスとも戦った。今季は自己最多の93試合に出場しており、三笠GMも「経験を総合して、ホークスにいいものを還元してほしい」と期待した。嶺井自身も「ベイスターズにいても出場機会が確約されているわけではない」と移籍までの経緯を語り、甲斐の存在にも「勝負の世界なので。自分らしさを出してアピールしていけたら」と力強く話していた。

(鷹フル編集部)