シート打撃で4安打のホーキンスは「及第点かな」 藤本監督の一問一答全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:福谷佑介】

別メニューになった栗原は「無理はさせられない」

 ソフトバンクは8日、宮崎市の生目の杜運動公園で秋季キャンプ第2クール初日に臨んだ。この日は藤本博史監督の59歳の誕生日。練習開始前には海野隆司捕手がバースデーソングを熱唱し、選手らからも祝福された。練習ではテスト参加中のコートニー・ホーキンス外野手のためのシート打撃を実施。杉山一樹投手と8打席の対戦では、4本の安打性の当たりを放ってアピールし、指揮官も高評価を与えていた。

 この日の練習後の藤本監督の一問一答全文は以下の通り

――誕生日おめでとうございます。
「ありがとうございます。ケーキ、美味しかったです。プレゼントも使わせていただきます」

――ホーキンス選手がシート打撃。
「どんな球を投げてくるか分からない投手から、結果を出すのは難しいと思うけど、球種を教えない状況でやっている中で浮いてきたカーブとかにスイングを入れていくのは面白いんじゃないかな。対応っていうのは、8打席くらいでどうのこうの言えるわけじゃないから。カーブを見逃しているようじゃ、しんどいけど、浮いてきたカーブとかにスイングを入れているんでね。ボール球にもスイングを入れていたけど、その辺は慣れてきたら止まるだろうし。今日のシート打撃なら及第点かな」

――明日もシート打撃がある。
「結果じゃなく、内容ね。どんどんスイングを入れようとしているからさ。どっちかと言ったら、ジュリ(グラシアル)にしても、デスパイネにしても、案外、試合になった時、1球目を打たない格好で見逃すじゃないですか。それはちょっと違うかな、と。どんどん甘い球は振っていこうという気持ちでいるのかな、と思いますね」

――初球から打ってヒットも。
「そういうのがいいんじゃないかな。ノーツー(0ストライク2ボール)からのカーブに詰まっていたけど、打ちに行って、センター前とかさ。そういうのは魅力あるかな、と思いますね」

――打つ前、打った後にも話をされていましたけど。
「本人は納得していないですよね。ただ、しょうがないよね、これは。今日初めて見る投手だから、杉山は。うちの中では球が速い方だからね。そういう投手に対して、どれだけの対応力があるかな、というところで、対応力は合格点だね」

――守備練習も行われた。
「肩強いよね。セカンド、サードにノーバウンドで投げられるくらいだから。捕りにいくのは全力で捕りにいってないからどうか分からないけど、足もあの体では遅くないって言ってるし、村松(外野守備走塁コーチ)もそこそこはできるんじゃないですか、と話はしていましたね」

――杉山投手の内容は。
「あんなもんでしょう、この時期は。和巳にしっかり色々と教えてもらっているんで、変わってくれたらね。杉山、甲斐野っていうところはね。高橋礼はこの間。1回しか見てないけど、いい状態になってきているんじゃないかな」

――杉山投手はきちんと立って投げるフォームに。
「まずはコントロールだからね。スピードを落とさない形で、コントロールというのを意識してやってもらっているんで。巨人戦に2イニングくらい行く予定なんで、そこでゾーンで勝負できるかってところやね。今日でもアウトコースに構えていて、真ん中に『あっ』っていった球でも、バッターは打ち損ねるんやから。そんな簡単に打たれへんって。相手は真ん中しか待ってないんやから」

「真ん中を狙っておけば、適当に散らばるんやから。で、変化球でストライクを取れるようになったら勝負できますよ。甲斐野も一緒。あとのピッチャーはそれぞれで課題はあるからね。ボールが強いけど、高い。いきなり全部が低くはいかないでしょうけど、甲斐野と杉山に関してはゾーンの中で勝負すること。ウチの中で球が速い方のピッチャーやからね。泉とかは低くすること。角度があるんだから、高めにいったら角度がなくなるよ、と。そういう課題を1つ1つクリアしていけばいいんじゃないかと思いますけどね」

――栗原選手が別メニューに。
「ちょっと足が張ってきているからね。怪我のあとやから別メニューで来てるけど、バッティングで最後にグッと力を入れた時に足が張ったというところなんで。問題があるわけじゃないですよ。中でバッティングとかやってるみたい。守備もやるって言ってたけど、トレーナーに止められていたけどね。春に万全で入るために、この秋のキャンプに来ているわけだから。牧原大にしても、今宮にしてもそうだけど、ここで無理をする必要はないんでね。春にいい形で、自分が守りたいポジションに入ってくるという意味で松山(内野守備走塁コーチ)に色々、形とか教えてもらっているんで、問題はないですよ」

――このままキャンプには参加する。
「このクールは自主に任せるんじゃないですか。向こうに行っても同じ練習だからね。こっちの方がみんなと一緒にやって、守備練習なんかもしっかりできるし。もともとリハビリにおって卒業してちょっとしてこっちに来ているんで、無理はさせられないですよね」

――ホーキンス選手の率直な評価は。
「練習を見るだけでは僕はいいと思いますよ。タイミングの取り方なんかも、とんでもないボールを振るタイプでもない。性格で野球をするわけじゃないけど、性格的なものも、日本の野球に馴染もうとする気持ちがありますよね。練習にしても、こんな練習をするのか、とかこんな時間やるのか、とか。向こうは(フリー打撃練習を)5分で回すじゃないですか。今は秋のキャンプだからこうやって特打でも1時間くらい打っているけど、普通のバッティング回りでもずっと打ちっぱなしでしょ。そういう練習をするのか、って言うから『キャンプだけや』ってことは教えてあげたけどね」

――誕生日にいいものは見られましたか?
「いいものはまだ見られてないね。もうちょっとやね。ホームランやったら良かったな、ってなるけどね。1本はレフトにいい当たりが飛んだけどね。それよりどんな球にも対応しようとする、その姿勢がいいかなと思いますね」

――プエルトリコ組の映像は。
「成績だけ来ています。すぐ送ってくれます。明日が田上が投げるんじゃないかな。カーターも先発あるって」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)