「今日は増田に監督を」フェニックスL初戦を終えた小久保2軍監督の一問一答全文

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:藤浦一都】

「今日のテーマは真っ直ぐ。なかなか前に飛ばなかったのは反省点」

 ソフトバンクの2軍は10日、この日から始まった秋季教育リーグ「第19回みやざきフェニックス・リーグ」で楽天と対戦し、3-1で勝利した。5回までゼロ行進が続いたものの、6回に渡邉陸捕手の内野ゴロの間に1点を挙げて追いつくと、リチャード内野手が適時二塁打を放って逆転。7回には小林珠維内野手の適時二塁打で3点目を奪った。

 先発の杉山一樹投手は、5回を投げて無安打6四死球で1失点。2番手で又吉克樹投手が1イニングを、その後はカーター・スチュワート・ジュニア投手が2イニング、中村亮太投手も1イニングと無失点リレーで繋いだ。試合後の小久保裕紀2軍監督の一問一答は以下の通り。

――フェニックスリーグが開幕。序盤は内間投手に苦戦しました。
「今日のテーマは真っ直ぐをさばくっていうところだった。このフェニックス・リーグは何かそういう風に課題を与えてやるということでやったんですけど、なかなか真っ直ぐが前に飛ばなかったというのは反省点でしょうね。ファーストストライクの真っ直ぐを打ちに行ってくれ、という指示で、見逃している選手が3人ぐらいいた。準備不足と言われても仕方ないなと。手が出なかったということなんでね。変化球は空振りしていいよって言われてるのに手が出なかったっていうのが反省点かなというふうに思いますね」

――そのテーマは今日だけのテーマ?
「相手ピッチャーによって。明日は多分アンダースローでしょう。それはバッティングコーチが考えて、チーム全体の打線として『今日のテーマはこれ』みたいなのをしていくらしいので。明日は明日のテーマがまたあるんじゃないですかね」

――その中で各々の課題も潰していく。
「課題は選手に出させたんで、この秋に習得したいスキルは何か、武器を1つ増やせっていう中で、もちろん守備を書いてるヤツもいれば。細かくポイントを書いてこいって言っているんで、それは全員目を通した。一応それに沿ってそこは手伝ってあげながら、あとコーチが見た、ここはスキルアップした方がいいっていうところも当然あるんですけど、一応選手の意思を尊重してやってくれという話はしています」

――小久保監督の中で思う課題もある。
「リチャードとかやったら、もうはっきり150キロの真っ直ぐ。今日とかは良い練習だったと思うんですけど、150キロの真っ直ぐの対応の仕方を書いてきた。今までと違うアプローチをするっていうことをはっきり書いていたんで。それがもちろん彼の本当の課題だと思うので。あと仲田とかやったら、右打席の真っ直ぐをさばけるようにする。右打席の真っ直ぐにずっと詰まっているらしくて。そういうシンプルかつピンポイントでスポットライトを当てた方が習得はしやすいと思うんで。バッティング全体を向上するとかだと、何を向上したいか分からない。非常にそういうのは、いいと思いますね。仲田のそれとか、2行しか書いてなかったけど、そういうのを求めていたんで」

――野手のリーダーや監督の体験をさせる、と。
「今日は増田に監督をさせて、内野は今日は川原田かな。途中で代わってしまったんですけど、今日はそんな難しい守備体系はなかったんで。その辺はフェニックス・リーグでしかできない、そういうのはやりますよ」

――選手個々に色々な考えもあると思いますが、監督をやらせてみてどうでした?
「細かいところはいいんですよ。何が正解かはないんで、コイツはこういう野球感なんだなっていうのは感じるところは何回かありましたね。ハハハ。ありましたけど、それは別に正解、不正解ではないんで。ただ視野を広く、先回りして、やっぱりその試合の流れを読むこと。だから条件は、その試合を勝ち切るための攻撃の采配。使う選手はこっちが決めておかなきゃないんで『コイツを代打』とかはできないんですけど、与えられた中での作戦面っていう点では『勝つためにやりなさい』と。具体的には今日最後、9回ノーアウトで一塁に出たのに、勝連に送らせなかった。2点で勝ち切れると思ったんかな、とかね。それは別に答え合わせをしてないんで、そういう経験を積ませようということ。ハハハ」

――増田選手にとっても色々な経験になる。
「それを目的でやらせているんで。明日は監督は渡邉陸です」

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)