松田宣浩の外野起用の可能性は? なぜ野村大昇格? 小久保2軍監督の一問一答全文

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:福谷佑介】

20日の練習で外野ノックを受けた松田だったが…

 ソフトバンクの小久保裕紀2軍監督が20日、ファーム施設「HAWKS ベースボールパーク筑後」で行われた練習後に報道陣に対応し、ファーム調整中の松田宣浩内野手の外野起用の可能性、1軍に昇格した野村大樹内野手について語った。

 小久保2軍監督のこの日の一問一答は以下の通り。

――松田選手が外野の守備練習。
「なんかしとったね(笑)。練習していいですか? って言ってきたんで、ご自由に、と。ゲームでは使わないけどね、と」

――方針的に外野で使う予定は…
「ない(笑)」

――ベテランが他のポジションも貪欲にやっている姿は若手にとってもいい影響があるんじゃないですか。
「そんな無いんじゃないですか? ただ、最近の野球は複数ポジションが必須になってますので。1つのポジションで、僕らの時みたいに全試合そのポジションを守りきるみたいな時代じゃ無くなってきてるのは確かですね。複数守れた方が良い。かと言って、中心選手は作らんと。全員、ユーティリティじゃチームは強くならないんで。周東、牧原(大)みたいなタイプはものすごく重宝しますけど、でもやっぱり軸は必要ですよね。ショートに今年は今宮がおるから強いと思いますし、柳田もしかり。いるって言うのは強いと思うんで。でも、これからの選手には必須だと思いますよね。松田はせんでいいと思うけどね(笑)。やりたいって言うから。」

――やりたいと言うのは松田選手なりの危機感?
「いや、そんなんじゃないと思う。健康のためじゃないですか(笑)」

――野村大樹選手が1軍に。
「本人もチャンスで打つ、チャンスに強い選手にと言っていたんで。本当にチャンスで打ってたんでね。ニーズのところでは、代打ということなので『だったら大樹ですかね』という話になっていきました」

――前回、上で経験し、戻ってきて更にレベルアップした。
「そうね。まぁ、定着するために何が必要かというのは分かっていると思うので。でも、そのスキルはすぐに手に入らないので、何回も1軍に行きながら、身につけていかないといけないと思う。でも、そのスキルを身に付けるのはファームで違うポジションを守ることで、スローイングは実際に良くなったんで。ちょっとサードを守らせても大丈夫かなくらい。結構、安定はしてきて、今年の春先より全然良くなっている。そういう風にしてレベルアップしていけばいい。外野は守れないんで。増田の方が外野も内野も守れるという中で、彼ら2人はいいライバル。刺激しあってやってますね。今回、大樹が呼ばれたんで、珠にとっては悔しいんじゃないですか?」

――2人の中で野村大樹選手が選ばれたのはチャンスに強いという面で?
「そうね、珠もそんな悪くなかったんですけど、良い時と悪い時の差が少し激しかったので、ここ最近は、大樹は落ちてきてから、結構安定して状態を維持していた、というのが最終的な判断になりました」

――リチャード選手は1軍で結果が出なかった。
「そりゃ呼ばれてすぐ結果が出るのが一番でしょうけど、首位攻防戦でパッと呼ばれてパッと打てるほどプロ野球の世界は甘くないんで。当然、4本打たれている宮城を含めたオリックスのバッテリーも研究してくる訳ですし。最後、150キロ超えた真っ直ぐ高めを空振りした。あれはしょうがないです。今の彼の実力じゃあそこは打てないです。それを打てると思ってはいないので。宮城を打つために、『左』を打つために行ったんで。そこを打てなかったのは当然悔しいでしょう」

「まぁ、数少ないチャンスをモノにしないと上がれないっていう厳しい中では、今回はそれが出せなかったということです。ただ、ファームでやってきたことは間違ってないと思うし、彼も自分の中での変化、打席の中での変化は感じられているでしょう。だから、いいことは続けて欲しいですね。彼の場合、結果が出ないとすぐに蓄積してきたことを全部なかったことにしてしまう性格なので。それはしない方がいいと思うという話はしました。いいものはいいとして続けるってことですね」

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)