1軍昇格候補になり得るファーム好調選手は? 筆頭は勝負強さ光るあのバッター

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

野村大は2軍での5試合で打率.364をマークし、出塁率は5割超え

 優勝へのマジックナンバーを9にしているソフトバンク。17日から京セラドームで行われたオリックスとの3連戦では第1戦、第2戦と2試合連続で完封負け、第3戦は延長10回の末にサヨナラ負けを喫して3連敗となった。マジックは消えていたないものの、デスパイネが第3戦を欠場するなど、優勝に向けて正念場を迎えている。

 残り10試合となったペナントレースで、1軍での貢献が期待できそうな若鷹はいるのか。先週1週間のファームの成績から、現状での好調選手をピックアップしてみたい。

 13日からタマスタ筑後で広島と3試合、16日からは鳴尾浜で阪神と2試合を戦ったホークスの2軍。同18日は台風14号の接近のために中止となった。この1週間で最も好調だったのは、佐藤直樹外野手。5試合全てにスタメン出場し、うち4試合で安打を放ち、3試合がマルチ安打。19打数8安打の打率.421と結果が出ている。

 ただ、佐藤直には明確な課題がある。小久保裕紀2軍監督は「彼はもう課題ははっきりしているんで。真っ直ぐを打てない」と語っており、真っ直ぐへの対応を挙げている。結果も大事だが、課題を踏まえた上での打席の内容も、1軍への推薦のポイントに。また、1軍の外野陣容は充実しており、昇格は難しいか。

 もう1人の好調選手が野村大樹内野手だ。この5試合は3試合がスタメン出場、2試合が途中出場。打席数は少ないながらも、11打数4安打で打率.364を記録している。さらに3打点と勝負強さも発揮し、4四球を選んで出塁率は5割を超えている。主力選手の新型コロナウイルスからの復帰でファーム降格となったものの、その後も結果を残している。今、1軍に上がっても期待できる存在ではないだろうか。

 野村大と共に、藤本博史監督が再昇格の候補に挙げていた増田珠内野手はどうか。増田も野村大と同じく3試合にスタメン出場、2試合に途中出場し、14打数4安打の打率.286。1本塁打を放っているものの、1打点、1四球となっており、野村大には結果ではやや劣るか。

 このほか、真砂勇介外野手が14打数5安打の打率.357、フレディ・ガルビス内野手が9打数3安打と打率.333を記録。ファームでの4試合で4本塁打を放ったリチャード内野手は18日に1軍昇格となったものの、2試合にスタメン出場し、5打数無安打3三振と結果を残せなかった。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)