前日の初回オール直球は「ミーティングのミス」 藤本監督の試合前の一問一答全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

次週の先発候補について「板東しかいないよね」

 ソフトバンクは13日、本拠地PayPayドームでオリックスと戦う。前日12日は先発の杉山が3安打6四球3失点と崩れるなど、投手陣が3本塁打を浴びて逆転負けし、連勝が止まった。仕切り直しの一戦は武田翔太投手が先発する。

 試合前の藤本博史監督の一問一答は以下の通り。

――練習開始を遅らせました。
「ナイター後だからね。杉山くんがようさん守らせてくれましたから」

――昨日の初回全17球真っ直ぐの反省は。
「バッテリーミーティングのミスですよね。真っ直ぐ主体でいこうと言って、初回真っ直ぐ、真っ直ぐ、真っ直ぐで、そんなのありえないからね。強い真っ直ぐをいかに生かすかっていうのがミーティングやと思うし、そのためにどうするかって言ったら、やっぱり緩急を使っていかないと。佐々木朗希でも55%から60%ぐらい変化球だからね。それであの真っ直ぐが生きてくるわけだから」

「杉山の真っ直ぐを生かそうと思ったら、コントロールは佐々木朗希より悪いけどさ、勝負球であの真っ直ぐ行くんだったら変化球行かんと絶対に抑えられないよ。真っ直ぐ1本だったら、相手はプロなんやから。まして吉田正尚なんか日本を代表するバッターなんやから、真っ直ぐ1本じゃやられるのは分かってるよ。何を根拠にそういう風にミーティングしたのか分かんないけど、昨日はちゃんとコーチ陣で、しっかりピッチングコーチとバッテリーコーチと反省会して、しっかりやってくれっていうお願いしました」

――田中正義投手が合流。
「今日登録して、まだ連投はできないんでね。代替選手で使える枠があるんで、本当は連投してから、9月のアタマぐらいから呼ぼうということだったんだけど、とりあえず今、腕も振れてるし、内容自体より腕が振れ出したんでね。1軍のバッター相手に、どれぐらい投げられるか、1イニング投げさせて、この5試合で2回ぐらい投げられたらいいかなというところで考えている。その後、1回抹消して、2軍の方で連投してもらって9月のアタマに上がってきてもらおうと」

「当然、団子状態だったら9月が一番大事なところで、こっちは一番しんどい時期なんでね。連戦、連戦でね。本当は正義を置いておきたいんだけど、連投できなかったら、なかなか他の中継ぎにしわ寄せがいくんで、そこはちょっと難しいかな、と。本人はいけると言うんやけどね。いってまた痛いって言われたら困るから。そこは慎重にやらないといけないかなとは思っています」

――使い方は1イニング。
「1イニング限定ですね」

――球の強さは空気を変える力がある。
「球の強さは元々持っているんで、1イニングだったらその腕を思い切って振っていけるかどうかっていうところだと思う。小久保監督からも、腕もしっかり振れ出したっていうことで、ちょっとテンション上げるために呼んだ。普通に接戦のところで1イニングぐらいならいけるんじゃないかなと思ってますけどね」

――杉山投手に先発のチャンスは。
「まだ考え中です。いないんですよ、本当に。笠谷もコロナになって、今2軍にいるのがカーターだけなんですね。高橋礼が復帰したけど、ストライクが半分ぐらいしか入らない。そんなんじゃ杉山と変わらないじゃないかって。カーターはどうなのかと言ったら、ちょうど森山が陽性で2軍に3日間行ってたから、カーターを次にはめようかと言ったら『いやもうとんでもないけど、今は難しいですよ』ということなんでね」

「カーターと、今のところやったら杉山とどっちがいいと言ったら『杉山の方がいい』と。あんだけコントロール悪いけど、それ以上に悪いということだからさ。もうこっちの中のピッチャーを先発に回すしかない。それやったらもう板東しかいないよね。松本も今ちょっと中継ぎに入って大事なところ行ってもらってるんで。難しいね、やりくりがね」

――武田投手は2回目の先発。真価が問われる。
「前回いいピッチングしてくれたし、本人もすごいやる気を出してくれているんで、今日も少しは不安はあるけど、いい投球してくると思いますよ。中継ぎよりも、本人は当然先発したかったんでね。こっちは緊急事態で中継ぎで呼んで、その中から先発に回るという形だったんですけど、やっぱり本人の肩のメンテナンスなんかを考えたら、毎日中継ぎに入ってブルペンで投げるよりは、中6日空けて、1週間に1回投げた方が本人もすごいテンション上がってきてるんじゃないかなとは思いますけどね。そういう意味ではすごい期待していますけどね、昨日の今日だから。あまりそのプレッシャーは感じないで、自分のピッチングをしてくれたらいいかなとは思います」

――リチャード選手は昨日はドッシリしているように見えました。
「そう簡単に1軍のピッチャーは打てないよ。2軍のピッチャーとは違うよ。特に今コロナでね、どこのチームも2軍から1軍の方に(選手が)引っ張られてるから。僕も映像見てるけど、投げてるピッチャーは育成の選手ばっかりやからね。それから打つのと、こっちの先発ピッチャー打つのとは全然違うと思うよ。当然コントロールは違うよね。やっぱり気持ちよく、タイミングよく打ってる時も全部ファウルになってるからね、それだけコースがいいところに来てるはずなんですよ」

「でも見逃し方とかね、今までやったら振ってる球を見逃すとか、今まで見逃している球を振りにいってるとか、2軍で状態いい分、三振はしてますけど、それまでのスイングの内容はいいですね。前に飛んでないけどね。追い込まれてからのコンタクトは難しいところだけど、小久保監督にも言われてるけど、追い込まれる前に打て、と。そういうことをやっぱりやってきて、結果出してるわけだから」

「いつも言うように、ノーストライク1ボール、2ボール、3ボール、3ボール1ストライク、その4つは平均したら3割以上打ってるわけだから、その球を打てばいいんじゃないかということで、2軍に前回落ちてから状態上がってきてるわけだから、それをココでやろうとしてくれてますよ。ただ、1軍のピッチャーはそう甘い球はこないから、ファウルとか、空振りしてるけどね。そういう気持ちでやっていたら、そのうち当たってきますよ。そのうちと言って長くは見られないですけど、今日はアタマから使いますから。今日は昨日と同じメンバーで、打順8番でいきます」

――天理高校は残念でした。
「はい、負けました。残念でした」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)