支配下復帰の黒瀬と新加入の秋吉の1軍昇格は? 藤本監督の一問一答全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

「少々の辛抱もしてもらうというところで選手には伝えました」

 ソフトバンクは28日、本拠地PayPayドームで全体練習を行った。29日の西武戦から始まる後半戦に向けてオールスター出場組を除く選手たちがシートノックやフリー打撃で汗を流した。藤本博史監督は後半戦に向けた選手起用について考えなどを語った。

 藤本監督のこの日の一問一答全文は以下の通り。

――選手に声をかけたりはしましたか。
「声かけました。コーチにも選手にも声をかけました」

――どういった声かけを。
「残り56試合やからね、少々しんどくてもいきましょうと。当然、五体満足でやっている人はいないけど、少々の辛抱もしてもらうというところで選手には伝えました。ピッチャーには今まで前半は3連投はさせないって言ったけど、それもやむを得なく3連投の可能性もありますっていうことを伝えておきました」

――後半戦の開幕。シーズン開幕と同様にまた勢いをつけたい。
「勢いをつけないと5球団が団子状態だからね。西武は状態良く、前半の最後を終わっているんで、やっぱりいい形で来ると思うから。開幕戦の日本ハムとは違うと思いますよ」

――5位まで2.5ゲーム差。
「それだけ5チームの力が一緒ぐらいということじゃないですか。日本ハムも若い選手はすごい伸びてますよ。もっと開くかと思ったら、うちは1個負け越しているからね。ビッグボスも後半は固定して行きますと言ってたからね。いい野球してくるんじゃないかなと思うし、パ・リーグ6チーム全部がね、侮れないというか、1試合1試合、本当にしっかりやっていかないと、1つのミスで負けてしまうということになってしまう」

「当然、前半戦の作戦の反省もあるし、サインミス、チームバッティングなどのミスもあるし、それを全員で反省して後半に入っていかないと。そういう1つのミスでチームがガタッとくるよ、ということは伝えました。あとはもうチームの雰囲気ね、最後までいい形でやっていきましょうということですね。開幕前に言ったけど、明るく元気に厳しくっていうところですね。そういう形でやっていきましょうということは伝えました」

――秋吉投手の状態は。
「まだ分からないね、もうちょっと2軍で投げてもらった方がいいのかな。実戦をやってないからさ、こっちで。独立リーグで3連投したというけど、NPBから1回離れて、まだ投げてないし。3軍戦に投げたけど、2軍戦では投げてないんで。2軍戦がないから3軍戦に投げさせたんだけど、ロッテとの2軍戦が明後日から浦和であるから。その2試合に投げて、その後のオリックスで投げて、5試合ぐらい様子見てからでも遅くないんじゃないかなと思います。無理にこっちに来て、バタバタとやるよりはしっかりと作ってくれた方がいいのかなと思うし、その辺は慎重にいきたい」

――嘉弥真投手は。
「嘉弥真は大丈夫です。元々はもっと早く呼ぶ予定だったけど、本人が腕が振れないとか、変化球が曲がらないということだったんでね。昨日見たらいい球来ていたんで大丈夫です」

――嘉弥真投手は元々のポジションで投げる。
「元々のポジションというか、ワンポイントになるでしょうね。右はたくさんいるんで、2人で1イニングとかそういう形で嘉弥真はついてもらうことになると思います。大変やろうけどね」

――黒瀬選手が支配下登録。
「6年間、最初は支配下だったけど、育成になってよく頑張ってここまで来たんじゃないかなと思います。右の大砲で今、1軍でどうのこうの、今いるメンバーと比べたらどうかというのは答えられませんよ。でも黒瀬が3軍でやって、2軍でやって、結果を出してここまで頑張ったっていうことじゃないですか。将来的な右の大砲ということでリチャードと競争するのか分からないけど、現時点で1軍のレベルかと言ったら、そこは分からないです。試す価値はあるかなと」

――ファームの時からずっと見てきた。
「性格が変わっていたらいいですね。高校時代にスルメ噛みながらバッティングしていたタイプの選手やからね。岩鬼の葉っぱじゃないけどさ、それを噛みながらバッティングしていたタイプの選手がさ、やっぱプロに入ってプロの厳しさを感じて、挫折したときもあっただろうし。ただ、俺はずっと見てる中でアイツが去年変わったのは、必ず試合が終わってから、バッティング練習してる、鏡の前でスイングしている、そういうのがやっぱり変わったんじゃないかなと思う」

「今年は小久保監督のもとで結果が出てきて。去年までそんなにドシッとして構えて打っていないからね。もう打てなくなったらフォーム変える、フォーム変えるで……。それが今年はドシッと構えてずっと良い状態だからね。チャンスあるんじゃないかなと思いますよ、1軍でね。当然1軍で経験して、また2軍行って結果出したら良いんやから。まだまだ若いんだから。そういう去年の練習で自分がやってきたことを続けていかないと、またそこで終わってしまうよということですね」

――森山コーチがコロナ陽性に。
「高村に入ってもらいます。帰ってくるまでね。高村は楽天でもベンチ入りしていたし、選手のことも分かっているし、やりやすいんじゃないのかな」

――勝ちパターンのリリーフのところは固定するか。
「厳しいね。固定なんかどうやってするの? 教えてよ」

――藤井くんは8回に?
「藤井は一番安定してるわね、前半戦の中ではね。でも、後半戦で切羽詰まってきたときに、それができるかっていうのはまだ分からない。モイネロの9回は決まってますよね。候補として藤井の8回、6回7回はその他の投手。名前は出ません。みんな一緒です。調子がいいピッチャーをどんどんハメていく。そこにプラス嘉弥真がついていくっていう形です」

「本当に冒険もできないんでね。今まで前半戦はいろんな若い選手も、2軍から状態いいと言われたら、すぐ上げてすぐ使っていたけど。残り56試合で、せっかく今この位置でいるんだから、何とか抜け出すように考えて。そう簡単にはね。黒瀬なんかでも使いたいけどね。使いたいけど、どうなるか」

「状態いいときに使ってあげないと、悪くなって呼んで打てなくて駄目って、1番可哀想なパターンだから。状態いいときに呼んであげて、使うんだったらスタメンで使わないとね。この3つの西武戦でどうなるかわからないけど、3つ目にエンスが来るから。そこでスタメンなんかあればチャンスじゃないかなと思うんだよね。ただ今の状態を確かめないといけないし、3軍の試合で2本打ってるっていってもね、3軍のピッチャーだからね。1回、練習に呼ぶのも面白いのかなと思うし、いろいろ考えています」

――柳田選手が良い状態で帰ってきそう。
「何が良かったか教えてあげようか。清宮の球が良かったんよ。清宮の球でいい練習ができたんよ、あの遅い球で間を作るって。他の選手もやった方がいい良いかもね。ホームラン競争、清宮に投げてもらって」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)