「大したもんですよ」と育成ルーキーを称賛 鷹・小久保2軍監督の一問一答全文

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:福谷佑介】

2軍戦で初スタメンとなった育成14巡目ルーキー仲田の初安打初打点が決勝打

 ソフトバンクの2軍は30日、タマスタ筑後でウエスタン・リーグの阪神戦に2-1で勝利した。先発再挑戦となった板東湧梧投手が6回をパーフェクトピッチング。抜群の制球力と緩急を織り交ぜた投球で、阪神打線を寄せ付けなかった。一方打線では、2軍で初スタメンとなった育成14巡目ルーキーの仲田慶介外野手が、5回2死三塁で中前適時打を放ちこれが公式戦初安打初打点。また、1軍昇格候補に名前が挙がっていたリチャード内野手が、2試合連続の本塁打を左中間スタンドへ叩き込んだ。

 試合後の小久保裕紀2軍監督の一問一答全文は以下の通り。

――仲田選手が公式戦初安打。
「なかなかね、初スタメンで大したもんですよ」

――小久保監督がキャンプから注目していた。
「そうです。今年のドラフトの一番最後に入ってきた子なので。でも、体は小さいですけど、ちょっとやっぱり動きすぎる傾向、練習すぎるタイプですけど。でも初スタメンで決勝タイムリーですから立派です」

――泥臭さが魅力。
「そうですね。あとは肩の強さですね。まだやらせてないですけど、二遊間を守れる、セカンドを守れるっていうから面白いですよね」

――伊藤(大将)選手も振りがいい。
「そうですね、昨日の内容を見て、今日1番にしたら、ちょっと気負いすぎでしたけど、内容は悪くなかったですね。センターライナー、センターフライ、最後ちゃんときっちりとライト前打って。与えられたところでしっかりやってるなという感じですね。育成組が頑張っているんで。今は育成組の方が多いんでしょうがないんですけど。スタメン半分以上育成になっています」

――石塚選手も急きょスタメンに。
「渡邉陸がね、ちょっと当たってしまったので。今、検査行ってるんで、それ次第ですね」

――大事を取ってという感じ。
「いや、そんな感じじゃないです。もうちょっと重たかたったんで」

――直接当たった?
「みたいですね。現場は見てないんで」

――1軍の方にも連絡は。
「今、連絡はして、とりあえず結果次第になります」

板東は久々の先発で6回完全「申告敬遠をしようかと思ったけど、やめました」

――打つ方ではリチャード選手が良かった。
「やっぱり会長の指導からちょっとよくなったんですよ。なんかちょっとボールと距離が取れだしたんで。ホームランはすっぽ抜けですけども、ガルビスのツーベースの後にライトフライを打ちに行った。あれはノーサインだったんですけど、やっぱり大きいのを打てるバッターはちょこっと打ちに行くよりも、振ってライトに大きいの打てば、ランナーが進めるんで、ああいうのを覚えてほしいですね。あれはものすごい貢献した打撃。あわよくば、右中間にヒットでもいいっていう感じで、向こうに大きいのを打ったらいいわけなんで、そういうふうに自分で呼び込んで打てた、あの打席の方が良かったです。ホームランより」

――かなり内容のある一打。
「あの打席に関しては。普段からああいうぐらいのバッティングしたらいいのに、というくらいのバッティングをしていました」

――そういうバッティングを求めていた。
「バントとかあんまり出されないタイプからすると、ああいう風にしてチームに貢献するべきなんで。ただただ打ちに行って、引っ掛けましたって、引っ掛けることも当然あるんですけど、あれもチームに対する貢献度としては高いよっていうことが分かってくれればいいなと思います」

――中谷選手、黒瀬選手は。
「黒瀬は支配下ではないので、なかなか厳しいですけど、中谷と(渡邉)陸は上でやる可能性は高いですよ、今緊急事態なので」

――代打でもいけるところ。
「どこでもやらなきゃいけないでしょうね。今はもうそんなこと言ってる場合じゃないんで、人がいないからですね」

――投げる方では板東投手が先発。
「球数的にはもう少しってところやったですけど、パーフェクトやったんで。セットポジションもなく終わってしまったんで、素晴らしかったです」

――セットポジションも見たかった。
「はい。申告敬遠をしようかと、それはあんまりやなって思ってやめましたけど」

――それくらいいいピッチングだった。
「もちろん推薦枠には入ってくるんでしょうけど、ピッチングコーチから。でも、すぐに1軍という感じじゃないんで。だったらいいねってことで、内容も結果も落ちてきてからの登板では1番良かった。ランナー出していないので、いいに決まっているんですけどね」

――2年前のピッチングを取り戻した。
「今日はそれに近いものがあったし、カーブが最初入らなかったのが、途中からカーブを操れるようになって、投球の幅も広がるし。先発に行ったときにあのカーブある方が、ものすごく幅が広がると思うんで。田上奏大にもあのカーブを覚えてほしいし、カーターもカーブ覚えてほしいですね。カーブとか抜ける球。まっすぐ系、カット系は真っ直ぐ待ちで全部当たるんで、やっぱりバッターとしてはすごく楽なんですよ。そこに1つ抜ける球があれば、田上奏大にしてもカーターにしても、もっとピッチングの幅が広がるし、楽になると思います」

(取材・米多祐樹 / Yuki Yoneda)