柳田悠岐に滲んだ覚悟「打てなかったら終わり」 子どもたちと交流…得た“抗う”気持ち

福岡市内のNPO法人施設を訪問
柳田悠岐外野手が23日、成績連動型の寄付活動の送り先となっている福岡市内のNPO法人「SOS子どもの村JAPAN」を訪れ、子どもたちと触れ合った。本塁打1本につき15万円の寄付を行っており、今季はレギュラーシーズンで4本、ポストシーズンで2本の計6本で90万円を贈呈した。
2018年から続く活動は8年目を迎えた。この日も子どもたちの質問に答えたり、キャッチボールを行ったりして交流。「成長スピードは本当に早い。1年で声変わりしたり。小さかった子が大きくなっているので、うらやましいなと思います」と目を細めた。
年に1度の訪問は柳田自身にとっても大きな意味を持つ。「やっぱり1年に1回なので。そこで自分も(子どもたちのように)成長できないですけど、抗うというか。立場は違うけど『頑張らないといけないな』という気持ちにさせてもらっているので。パワーを頂いています」と語り、この活動が長く現役を続ける原動力にもなっていることを明かした。
来季は38歳になるシーズンを迎える。「フィジカルが落ちて、技術でカバーできなくなるというのが(衰える)パターンやと思う。長くやられている方は技術がある。それでもフィジカルがついてこなくて数字が落ちる」と分析する。
「もう走れないし守れないので、ホームランを打たないと試合に出られない。打てなかったら終わりというか、そういう気持ちでたくさん打って存在価値を示せれば」。長打力維持が生命線であると、覚悟も口にした。
今季は右脛骨の骨挫傷による長期離脱もあった。「打席を増やすことが一番大事。コンディションとバッティング、両方をいい状態にしたい」と力を込める。ギータの豪快なアーチを心待ちにしている子どもたちのためにも、来季は完全復活して量産態勢を築く。
(飯田航平 / Kohei Iida)