CSファイナル初戦、モイネロは「フレッシュな状態で」
13日にみずほPayPayドームで投手練習が行われ、倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)が取材に応じた。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージを勝ち上がってきた日本ハムの勢いを警戒しつつも、休養十分で「フレッシュな状態」にある投手陣への信頼を口にした。短期決戦ならではの“非情采配”も示唆しながら、キーマンとなりうる投手の状態にも言及。15日から始まるファイナルステージを前に、語った主な内容は以下の通り。
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短期決戦で監督が決める「非情采配」とは
倉野コーチが明かす、キーマン「若鷹」の期待
去年と違う?日ハム戦「勝利への秘策」
――対戦相手は日本ハムに決まりましたが、投手陣としてはやることは変わらない?
「しっかり対策して挑みたいと思います」
――日本ハムに対してどのような起用や、戦い方をしていくイメージか?
「ファーストステージをどちらが勝ち上がってきても勢いがついてくるので。それは分かっていることなので、やはり初戦が大事になると思います」
――モイネロ投手が休めたのは大きいか?
「そうですね。かなりフレッシュな状態で挑めると思います」
――終盤は疲れも見えていたが。
「蓄積疲労のようなものはある。本人は明確には言いませんが、そばにいれば表情や練習の動きを見ていれば分かります。シーズン終盤はかなり、ピークというわけではないが、しんどそうだなと思う日もありました」
――モイネロ投手の言動を見ていて回復を感じる?
「それは確認できています」
――きょうは35球の投球練習を行なったが、どう見ていた?
「軽めなのでね。いつも通りという感じです」
――シーズンが終わってからの調整はプラン通り進められたか?
「そうですね。本人の感覚も大事ですし、こちらとしてこうしてほしいということもすり合わせしながら進められたと思うので。ここまで順調に来ていると思います」
――短期決戦は調子のいいピッチャーでいきたいという話もされていたが、シーズンとはまた違う戦い方になる?
「それは最終的には監督が決めることなので、僕からどうこうはありません。ただ短期決戦には短期決戦の戦い方というのが当然あるので、その辺はレギュラーシーズンと違うところも出てくると思います」
――そういう意味では、松本晴投手はいろんなところを任せられる期待もある?
「晴に関しては先発の経験もありますし、当然複数イニングも期待できます。またショートリリーフもできると思っているので、僕としては心強いです」
――大関友久投手が3軍戦で投げていたが、どう見たか?
「課題とするところも明確ですので、それをいかに克服していい状態に持っていけるかというところになります。投げてよかったなと思います」
――次の登板までにどれだけ課題を潰せるか。
「もちろんやってもらわないと困るので、その辺は僕もサポートしながら、いい状態を作っていければと思っています」
プレッシャーすら楽しめる心境で
――ファーストステージで勢いがついたチームが乗り込んでくる。CSだからこその声かけは?
「CSだからというのはあまりしないです。レギュラーシーズンの最後のほうから、僕はポストシーズンだと思ってやってくれと言っています。それぐらい一戦必勝の気持ちでいかないと、というのはシーズン最後の優勝争いのところからずっと言っているので、特別言うことはないです。ただ一つ言えるのは、こういう舞台に立てるというのは本当に幸せなことだと思うんです、プロ野球選手として。プレッシャーや緊張感は大きくなると思いますが、それすらも楽しめる心境でマウンドに上がってもらいたいなというのは、レギュラーシーズンの終盤から言っていました。ホークスは毎年のように経験しているかもしれませんが、それでもこういう舞台は経験できるものではないと思う。本当にプロ野球選手になってよかったなと思える瞬間だと思うんです。とにかくチームの代表として、結果を恐れずに思い切って投げてほしいということだけは、いつも声をかけています」
――ロベルト・オスナ投手の状態は?
「今、上げている状況です」
――精密検査という報道も出ているが。
「特に問題はないです」
――ファーストステージの試合では先発投手が早いイニングで代わることもあった。そういう展開になる可能性も。
「レギュラーシーズンのように次の日のことを考えて、という先のことまで考える割合は少なくなると思います。ただホークスは3勝しないといけないので、そこも含めて一つ言えるのはレギュラーシーズンとは違う。一緒ということはないです。引っ張る、引っ張らないは別として、その後のことも考えながら他のピッチャーとの兼ね合いも見ながらになります。『悪ければすぐ代えるよ』とも言わないし、引っ張らないとも言わないし、引っ張るよとも言えません。その時の状況です」
――杉山一樹投手は連投もできる。
「杉山だけでなく他のピッチャーも一緒だと思います。もう負けたら終わりで、向こうが4勝したら終わりなので。最後に振り絞ってもらう、そういう時期に来ていますので、僕は信じるのみです」
――日本ハム打線は昨日も逆転勝利。打線の警戒ポイントは?
「警戒ポイントは言いませんが、手強いことは間違いないです。それはレギュラーシーズンもそうでしたし、例えばオリックスが出てきていてもそうです。手強いことには違いはないので、しっかり対策を練っていきたいと思っています」
――手強さはどのようなところに感じている?
「1人1人の能力が純粋に高いと思っているので、なんとか上回れるようにベンチで祈るだけです」
――万波選手などは勝負強いバッティングを見せていた。その辺りもしっかり対策を取って臨む?
「2人だけではなく、全員に対策を取ることになります」
――去年のファイナルステージと同じカードだが、去年とは違う戦いになる?
「そう思います。これは僕の単なる主観なので、実際どうかわかりませんが、僕自身の感覚としては去年のようにはいかないと思っているので。全力で向かっていきたいと思っています」
(飯田航平 / Kohei Iida)