正木智也は「明らかに強い」 3回無失点の大野稼頭央に見た“課題”…指揮官の一問一答

中飛を放つ正木智也【写真:竹村岳】
中飛を放つ正木智也【写真:竹村岳】

佐倉ら育成選手も出場「彼らもいろんな経験」

 ソフトバンクの2軍は15日、ウエスタン・くふうハヤテ戦(タマスタ筑後)に6-0で勝利した。先発した大野稼頭央投手は3回無失点。その後は村田賢一投手、伊藤優輔投手、宮崎颯投手、内野海斗投手が登板し、相手打線を完封した。打線は2回に先制すると、4回にはイヒネ・イツア内野手の右中間への打球がランニングホームランとなり、リードを広げた。2軍に合流した正木智也外野手は「3番・左翼」で出場し、2打数無安打だった。試合後、松山秀明2軍監督が取材に応じた。一問一答は以下の通り。

――大野投手が、すごくいい内容。
「いいのは30球までね。そこからボールがばらけ出した。本人にもちょっと話はしましたけど、初回は本当に彼らしいボールを投げていた。『きょうはいいのかな』と思って安心したんですけどね。『ちょっと体が横振りになってしまいました』と言っていました」

――自分のフォームで投げられるように、スタミナをつけることが課題。
「元々、先発でも80球、90球投げていたのでね。そこに戻れるように、ということです。強く安定したボールがたくさん投げられないと。2、30球でバランスを崩すと、1軍でやるには難しいので。そこをクリアしていければ、いいピッチャーになっていくとは思いますけどね」

――この3連戦は佐倉侠史朗内野手や内野海斗投手、漁府輝羽外野手ら育成選手にもチャンスがあった。
「ちょうど3軍と4軍の試合もなくて。2軍の環境に慣れていく中で、彼らもいろんな経験ができれば、と。(2軍で)初ヒットも出た選手もいたし、プラスに変えてくれたらいいですね」

――試合である以上、流れもあったと思うが、育成選手を送り出せる展開になった。
「きょうは流れ的にもチャンスを与えやすかった。彼らにとってもラッキーというか、そういう意味でもよかったんじゃないですかね」

3安打の井上を絶賛「びっくりする感じじゃない」

――正木選手が2軍に合流した。
「センターまで飛んでいる打球も、他の選手はなかなかあそこまで飛ばないので。ちょっと詰まってもあそこまで飛ばせるっていうのは、ヘッドスピードが明らかに強いなとは感じました」

――正木選手は、昨シーズンも6月以降は1軍にいた。一緒にプレーしたのは久々。
「まあ、確か僕は彼が入ってきた当初から見ている。本当に去年、一昨年くらいからちょっとずつ良くなってきているというか。スイングのスピードも当然上がってきているし、それはずっと感じていることです。バットを強く振るっていうのは、彼にとっては1軍で身につけてきたことなんじゃないですか。その力強さがあるから、1軍に定着できたんだと思いますよ」

――井上朋也選手が3安打。調子の波が少なくなってきたように見える。
「波がなくなってきた。凡打の内容が良くなってきている。そこが良くなってくれば、アベレージも上がってくるので。スイング自体が良くなってきたし、出るべくしてヒットが出ていると思いますけどね。そんなにびっくりする感じじゃないです」

――形が見えてきた。
「バットを出す角度であったり、そういうところでもなにか手ごたえを掴んだのかなと思いますけどね」

――伊藤投手の安定感が光っている。
「今一番安定していますね。逆に言えば、安定している投手が少ない。伊藤に関しては、ここ1か月くらいずっといいですね」

――宮崎投手は制球面で苦労している?
「伊藤以外の選手が、ほとんどそうですよね。だから、得点をたくさん相手に取られる試合になっている。制球力って本当に大事なわけで。強いボールも大切ですけど、まずはゾーンに投げないと。勝負にならないですから」

(竹村岳 / Gaku Takemura)