11勝の大関友久に“珍指令”「狙いますって…」 復帰の今宮にも言及…小久保監督コメント

栗原に「月間MVP取るくらいのイメージで」
ソフトバンクは19日、みずほPayPayドームでの西武戦に5-2で勝利した。先発した大関友久投手は7回2失点と粘りの投球で、チーム単独トップとなる11勝目をマーク。8回から藤井皓哉投手、杉山一樹投手がバトンをつないだ。打線は1点を追う2回に3点を奪って逆転に成功。柳町達外野手の適時打に敵失が絡み、走者2人が生還した。3回には嶺井博希捕手の犠飛で追加点を奪うなど、着実に得点を重ねた。この日に取材対応した小久保裕紀監督の主なコメントは以下の通り。
●試合前
――今宮健太選手が1軍に復帰した。
「きょうはスタメンです」
――出場イニングなどの制限は。
「特にないです。普通通りです」
――栗原陵矢選手の復帰見通しは?
「本人に連絡して、『とにかくスタメンで出続けられる状態を作ってくれ』という話はしている。優勝するために彼の存在は絶対に必要なので。9月に月間MVPを取るくらい大暴れして、『最後いいところを持っていったな』みたいなイメージでやってほしいですね」
――今宮選手が復帰したことでチームにも安心感が生まれる。
「それプラス、彼自身にも危機感があると思うので。チーム全体としての役割はありますけど、ポジションを死守するという意味では危機感があるでしょうし。それは彼の野球人生にとってプラスになると思います」
――日々のスタメンはフラットに考える。
「選手それぞれの状態と、相手投手との相性を考えながら決めます」
――柳田悠岐選手もランニングを始めている。
「まだ何も話してないです。状態というよりも、試合に出ていないので。まずはそこまで上げるところからですね」
――栗原選手の復帰には結果も必要になる。
「ここで呼ぼうというのは決めていて、それが前倒しになるかどうか。上に戻ってきたら試合に出る、出ないとかじゃなく、ずっと出られる状態を作った方がいいと本人にも伝えました」
――登録抹消となった井上朋也選手に言葉はかけた?
「投手と勝負できていなかったですよね。『ここで打たんと2軍か』みたいなところが見ていて感じましたし、対小島(ロッテ)にこうしようというプランがあるにもかかわらず、『ここで打たんと入れ替え対象か』と考えている。結果がどう転んでも構わないと開き直れるものを作れ、と。打席で考えているようじゃね。だからボーダーラインの選手はずっとボーダーラインで、レギュラーが取れないんです。その思考のままだと、ずっと1軍半です。それを抜けないと。1軍か2軍かを決めるのはこっちなので。お前ちゃうぞと。なのに打てなかったら……みたいに考えるのはもったいないので」
「まあ良かった点は、去年は形をころころと変えていたので。その時点でダメなんですけど。今年は型が崩れなかったねとは伝えました。去年よりは成長しています。これで勝負するという形はできていたので」
――ファームでも、ここで打てば1軍とか考えない方がいい?
「そもそも自分で変えられることと、変えられないことの整理ができない選手が成績を残せるわけがないので。打っていたって落ちることだってあるわけなので。それは野球だけじゃないですね」
――伴元裕メンタルパフォーマンスコーチの存在は大きい?
「伴さんはかなり機能しています。本当に選手と我々のクッション役としてやってもらっていますし。思考の整理という部分で助けてもらっています」
――今の野球では心の重要性も大きい
「まあ全部が充実している人間しか残れないので。心技体の心は言い訳という人も多いですけど。技を追求しつつも、(心は)大事な部分じゃないですかね」
――伴コーチのベンチ入りは監督の提案?
「僕が提案して、球団に許可をもらいましたね。その時は借金もあったので。長谷川(勇也)コーチとかも含め、ベンチに入れる枠があったので。城島(健司)CBOに打診して、球団から許可が出たという経緯です」
2盗塁の周東に心配顔「動き過ぎた感あった」
●試合後
――大関投手は7回2失点。
「多分きょうの調子は良くなかったですよね。それでもあのホームランだけで抑えるという。あとは西武の方にちょっとミスもあって、助けられた部分もあったんですけど。悪くてもゲームを作れるのはローテーション投手として大事な条件なので。それを見事に果たしてくれたと思いますね」
――チームトップの11勝。監督としてはどう受け止める?
「どんどんキャリアハイというか。今もキャリアハイ(を更新)中でしょうけど、どんどん積み重ねて。欲を出して『最多勝を狙います』くらい言ってもいいんじゃないですか」
――攻撃面では序盤からバントもあった。
「西武はやっぱり8、9回のピッチャーがなかなか良いので。7回までに何とか同点、ないしは勝ち越しをしておきたいなというチームですからね。それを踏まえてですね」
――1軍に復帰した今宮選手のプレーは。
「ショートに入ると安心感はありますね。プラス、2つのフォアボールに犠打が1つ。もう1つ犠打を決めさせたかったんですけどね。(通算400犠打まで)あと2つなので。明後日からは長期遠征で出るので、できればホームで(達成させたい)とは思うんですけど。こればかりはシチュエーションが整わないとできないので」
――今週は日ハムとの3連戦も控えている。
「(コンディションが)万全ではない選手たちも試合に出ているので。明日はちょっとそこを考えながら、週末にしっかり合わせられるような、そういうメンバーで考えていきたいと思います」
――初回にすぐ1点を返したのも大きかった。
「あの裏の攻撃は大きかったですね。2回もあちらのミスで点をもらって、すぐに勝ち越せたのも大きかったですし。あとは大関がよく粘ってくれました」
――大関投手は2回のピンチをよく抑えた。
「あそこもそうですし、(5回)ノーアウト一、二塁のところも嫌だったんですけど。あそこでフライ(投邪飛)で飛び出してくれたのは、きょうのポイントになりましたね」
――周東佑京選手は2盗塁を決めたが。
「きょうは動き過ぎた感があったので、明日の反動が怖いですね」
――今宮選手はホームで400犠打を決めさせてあげたい。
「普通にいけばとっくに達成していたでしょうけどね。後1本で100本塁打ですし、400犠打と合わせたら1人だけでしょ? 是非とも達成してほしいですね」
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)