小久保監督、近藤健介の起用は「当日朝に最終決定」 日本ハムは「ほぼほぼ想定していた」

前日記者会見に出席したソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:冨田成美】
前日記者会見に出席したソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:冨田成美】

CSファイナル前日会見に出席「我々は『勝って笑おう』と話していた」

 ソフトバンクは16日から「2024 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージに臨む。みずほPayPayドームで行われた前日記者会見、その後の囲み取材に応じた小久保裕紀監督は、右足首を痛めている近藤健介外野手の起用法について「当日の朝に最終決定する」と言及。4年ぶりのCS突破に向け、意気込みを口にした。コメント全文は以下の通り。

●CSファイナルステージ前日記者会見

――ファイナルステージの意気込みは?
「開幕戦の監督ミーティングの時に、『働いて笑おう』がパーソルさんであれば、我々は『勝って笑おう』という話をさせてもらったんですけど。1度(レギュラーシーズンを)勝つことはできました。しかし、これからCS、日本シリーズとあと2回笑って完結すると思うので。明日からのCSはとにかく勝てるように精いっぱい頑張っていきたいなと思います」

――ファーストステージはどのように見ていたか。
「やっぱり野球の魅力、ファンの心を動かすことができるスポーツだなと改めて感じました。エスコンフィールドで初開催ということもあったと思いますが、2戦目の劣勢からの自然発生的な声援というのは、テレビを通しても伝わってきましたので。野球の魅力が感じられた3試合だったなと思います」

――現在の気持ち。
「昨日までのファーストステージを見ながら、あれだけのファンの方々の心を動かせる、そういう舞台がここ福岡にいよいよやってくるなと。ワクワクしています」

――チームの調整は。
「我々としては終盤の近藤の怪我、また柳田(悠岐外野手)の離脱があったので。逆に(ファイナルステージまでの)間が空いてくれたのがプラスに働いてくれたと思っています」

――近藤選手の状態と起用法は。
「ここでお答えすることはできません」

――日本ハムについての印象は?
「新庄監督が3年かけて作り上げてきたチームだなというのは、シーズン中もずっと感じていましたし。(ファーストステージは)超短期決戦だし、どちらが来るかわからなかったですけど、想定としては日本ハムが来るという準備をほぼやってきましたので。そのイメージ通りに頭の中でシミュレーションできています」

――日本ハムのファーストステージの戦い方をどう見ていた?
「やっぱり追い込まれた、絶体絶命のところからの逆転劇というのが野球の醍醐味であって。あれにみんな感動するんだなということを感じさせられた試合でしたね」

――ホークスの強みは。
「強みは当たり前のことを当たり前にする選手たちが主力というか、1軍から4軍までの選手が決められたことをしっかり守り切れるところが強みだと思います」

――CS突破に必要なことは?
「ファーストステージを見ても分かるように、投手陣ですよね。野球はピッチャーだと常々言ってますけど、先発投手がゲームを作ることが必須条件だと思うので」

――第1戦の重要性は?
「当然、1勝分のアドバンテージがあるので、もう1つ、最初の一戦を取る大きさというのは過去の経験からも重々感じていますので。まず初戦というのは当然頭にあります」

――改めて意気込みを。
「(第1戦の)ギリギリまでスターティングオーダーを決めずに。まだ最終決定はしていないんですけど。近藤は焦らせることなく、現状の状態を見て判断したいと思っていますので。いろいろな想定はしていますけど、これから最終の決定をしたいなと思っています。それで本来の開幕当初のオーダーを組んで戦えるかどうかというところだと思います」

●会見後囲み

――近藤選手の出場についてはこれから決める?
「最終決定は、スタメン発表まで分からないです。(当日の)朝の状態で最終決定なので。ずっとその状態が続きます、この先は。前の日に発表はできないですね」

――15日の全体練習前には選手に声をかけられた。
「大した話はしてないよ。基本的に人は、将来まだ起こってない不安に対して脳を43%使っているから。普通にしていれば不安にかられるから、そうならないように自分でプラスになる決め事を1つ決めなさいという話はしました。普段からずっと言っていることです。打たれたらどうしようとか、ここでミスしたらどうしようとか、打てなかったどうしようとかって考えるのが人間なんで。それは普通なんで。だから普通じゃない状態を自分で意識してつくることが大事ですよ、っていうことです」

――監督自身もされていた。
「俺は10何年以上もやっていたから。現役の時」

――有原航平投手に初戦を託す。
「そうですね。どうせそこは予告先発なんで。はい」

――1年間エースとして投げてきた。改めて期待を。
「改めてはないですね。やってきたことを出してくれるかどうかだけ。それしかないです」

――対戦相手が日本ハムに決まった。
「やっぱりシーズン中は(直接対決の勝敗が)5割で。超短期決戦で何があるか分からないですけど、基本的には日本シリーズへの出場権を懸けての戦いは、シーズン中に五分だった2位の日本ハムとやれることにまずは感謝してやりましょうという話は選手にしたので」

――短期決戦で采配も変わってくる?
「まあでも、ぶれないところはぶれないようにしようかなとも思いますし、動かないところは動かないでおこうかなと思うところもありますし。でもそこは多少変わるかもしれないですけど」

――中継ぎ陣の起用法は。
「ピッチャーはあまり奇抜なことは考えていないですけど。実績がちゃんとある選手たち、信頼度の高い選手から出すのが(僕の)考えなんで」

――シーズン終盤の起用法を変えるつもりはない。
「そうですね」

――柳田悠岐選手は万全の状態?
「そう認識していますけど」

――懸念点は近藤選手。
「もちろん一番はそこですね。(周東)佑京は『もう脚は大丈夫です』って言っていたので」

――日本ハムは勢いのある勝ちあがり方をしてきた。
「それはあって当たり前だと思っていますけどね。だって下から上がってくるので。昨日も試合をしたわけなので。それも踏まえてです」

――ホークスとしては先手必勝の形が理想?
「まあ理想は理想ですね。でも試合も含めて流れもありますしね。その時に自分が感じたことをしっかり……、自分が感じることが一番大事だと思うので。ドジャースを見ていても、『ここでバントか』ということもありますよね。短期決戦なので。次の1点を取りにいくためにはメジャーでもバントするんやなっていうね。そういう見方もしますけど、だからといって自分自身が同じような場面でどうするかっていうと、それはその時の感じ方なので。それを一番大事にします」

――野村勇選手と笹川吉康選手が1軍に合流。
「近藤の足の状態というのもありますよね。代走がいるということ。2人とも足が速いので。まだ最終的には誰を登録するかはまだ決まってないですけどね」

――短期決戦では走力も大事になってくる?
「それは別に短期決戦じゃなくても大事なので。普段やってることを出せばいいです。全部サインで動きますので。サイン通り動いてもらえればいいです」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)