ベンチで仰天の“プチ滝行”? 「パテレ行き」杉山一樹が顔面から水をかぶった真相は

ソフトバンク・杉山一樹【写真:栗木一考】
ソフトバンク・杉山一樹【写真:栗木一考】

大粒の汗をかいた杉山がペットボトルの水を顔からかぶる「謎行動」

 大粒の汗をかいてベンチに戻った杉山一樹投手はペットボトルの水を一口含むと、そのまま自らのおでこに向けて勢いよく水をかけた。あまりにワイルドな仕草がファンの注目を集めている。

 8日の西武戦(みずほPayPayドーム)。1点リードの8回に登板した杉山が肝を冷やした。2死二塁で、打席には外崎。真っすぐをとらえられた打球は左中間深くに上がった。通常よりもかなり前目に守っていた中堅の周東佑京内野手が猛ダッシュ。フェンス際でボールをつかみ取るファインプレーで難を逃れた。

【ベ】ベンチで「ミニ滝行」…斬新すぎる!【まとめるほどではないまとめ】【動画:パーソル パリーグTV】

「パーソル パ・リーグTV」は、杉山が顔から水をかぶった場面を“ベンチで「ミニ滝行」…斬新すぎる!”とのタイトルでまとめた。思わぬ形で「パテレ行き」となったシーン。なぜあのような行動に出たのか。右腕に振り返ってもらった。

「マウンドに上がる前から相当緊張していました。前の試合と同じようなシチュエーションだったので。2アウト二塁までいって、外野が前進だったんで。(外崎の)打球の上がり方を見て、『やめてくれー』って思って。そしたら周東さんが捕ってくれて……。本当に助けてもらいました」

 前日7日の同戦も1点リードの8回というケースで登板。同点打を浴びると、チームも最終的に逆転負けを喫していた。リベンジを誓って上がった8日のマウンド。チームはもちろん、杉山を救ってくれた先輩のスーパーキャッチに、興奮はしばらく収まらなかったという。

「もう本当によく分からないというか、すごくアドレナリンが出てたんですけど。自分がグワーっと入り込んでいたのもあるし。おそらく体内温度も上がっていたと思いますね」。普段よりも荒い息をつき、汗の量も尋常でなかったのは、それが理由だった。

 思わず顔に水をかけた「プチ滝行」は、極度の緊張から解き放たれた杉山がとっさに取った行動だった。相次ぐ救援陣の離脱で、セットアッパーに“格上げ”となった右腕。優勝争いも最終盤に入ったチームで、勝利のカギを握るポジションを任される重圧と戦っている証でもあった。

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)