「僕以外は心配してる」オープン戦1号も… 柳田悠岐が結果にこだわらない理由

ソフトバンク・柳田悠岐【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・柳田悠岐【写真:福谷佑介】

「痛いところもないですし、トレーニングもしっかりできているんで、すごい順調」

 上昇の一発となるか。ソフトバンクの柳田悠岐外野手が11日、ベルーナドームで行われた西武戦でオープン戦第1号となるソロ本塁打を放った。3回の第2打席でセンターバックスクリーンに飛び込む豪快な一発。試合後には「いい形で振り抜けたんで、いいところまで行くかなっていう感じでした」と振り返った。

 なかなか結果の出ない主砲の状態が気かがりだった。オープン戦が始まった3月4日の広島戦から5試合で、柳田は13打数1安打、打率.077となっていた。藤本博史監督らもその状態を気にかけていたものの、当の柳田自身は「まあ、いろいろ試してやっているんで」と自分を見つめている。

「ピッチャーに対しての見方もそうですし、スイングのし方もそうですし、自分のイメージとか全てが自分の中で何十種類も何百種類もあるレベルなんで。いろいろ試してやるって感じですかね。それはもうシーズン中も変わらないんで、ずっとです。(見えてきているものは)全くないです。まだないです。常に追い求めていて、いいときは追い求めながら打てるんで。そうなるようにしっかり準備したいなと思います」

 自身の中に無数にあるイメージや感覚。それを日々、試行錯誤しながら、より良いものへとブラッシュアップさせていく。まだオープン戦も6試合目。柳田ほどの実績がある選手であれば、この段階での結果はさほど重要ではない。3月31日のシーズン開幕に向けて、1打席1打席の内容を突き詰めていけばいい。だからこそ結果で一喜一憂することはないのだろう。

 打撃面にフォーカスできるのは明るい要素だ。体のコンディションの良さがそれを可能にしてくれている。「体の状態はめちゃくちゃいいです。痛いところもないですし、トレーニングもしっかりできているんで、すごい順調です。結果は出ていないんで、そこは僕以外の人は心配してるんじゃないかなと思います」と柳田。心配は無用。我らがキャプテンは、あと3週間できっちりと仕上げてくれるはずだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)