「入れ替え頻繁に」「己に厳しく」藤本監督のキャンプイン前日のコメント全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

「厳しいって練習が厳しいというんじゃなくて、競争が厳しいわけです」

 ソフトバンクは31日、2月1日からの春季キャンプに向けてキャンプ地の宮崎に入った。宿舎到着後は全選手、首脳陣、スタッフが集まってミーティングが行われ、藤本博史監督、王貞治会長が訓示を行った。全体ミーティングを終えた指揮官の、キャンプに向けたコメント全文は以下の通り。
 
――ミーティングではどんな話を。
「怪我しないことと、悩んで野球をしないというところ。あとはコーチが選手にやる気を出させる。そういうコミュニケーションになるんだけど、そういうところをしっかりできるキャンプにしようと」

――厳しさという話をずっとしている。
「厳しさというか、これだけフロントに最高の補強をしていただいたんだから、当然競争は厳しくなりますよね。会長も今日、ミーティングでお話されていたんですけど、やっぱりやるのは自分だから。自分がどれだけできるか、自分が主でどれだけやるかっていうところが大事になってくるんじゃないかなと。人と同じことをやっていても一緒だということだと思います」

――全体練習もあって個人練習も大事にもなる。
「やらされるんじゃなくて、自分でやるっていう気持ちが大事になってくるんじゃないかなと思います。いろいろコーチ陣が引き抜いて、特打とか特守とかメニュー組んでくれますけど、その後に反復練習じゃないけど、やっぱり打つとか何かやるっていうことが自分の身になってくるんじゃないかなと思います」

――結果を残すための練習。
「そうですね。もう本当、厳しいキャンプになると思うんですね。厳しいって練習が厳しいというんじゃなくて、競争が厳しいわけです。己に厳しくならないと、その競争にも勝てないと思うんで。これは打つだけじゃなくて、投手陣にも(言えることで)多く入っているけど、(1軍の)枠は16しかないわけですから」

――人数的にも去年はスタートが29人。今年は44人。
「去年は特別。主力、ベテランっていうところはB組からスタートでやろうってことでやったんでね。まずは若い投手陣を見ようということでやったんで。今年はもう最高の補強をしていただいてるし、投手コーチもダブル斉藤の和巳の方は1年目だし、やっぱり見たいというところもあるんでね。もう候補はほぼこっちに入れています」

――人数が多いということはふるい落としも。
「投手陣にも今話してもらったんですけど、マウンドは何か所と決まってるわけですから、そこで投げるまで時間がある、ロスとか出てくるかわかりませんけど、うまく工夫して練習内容っていうのを組んでもらったらいいんじゃないかなと思います」

――紅白戦は第3クールから。
「第3クールの終わり、最終日ですね。そこから5試合、でキューバ、侍、侍。シート打撃は第2クールの終わりか、第3クールのアタマですね」

――A組の人数が絞り込まれていくようなこともある。
「当然もう入れ替えもひんぱんにやっていきますし、去年頑張った野村大樹とか、怪我していた上林とか、投手では武田とか田上とかいるわけですから、Bの方から元気で状態がいいですよということになれば、こっちの悪い選手と入れ替えていく可能性もある。入れ替えないで絞っていく可能性もあるし、まあ第1クールで絞ることはないですけど、第3、第4クールになってきたら、やっていく可能性はあります」

――オリックスが宮崎でパレードした。
「もう去年のことは去年のことで、当然悔しい思いをしましたけど、それを糧に今年頑張っていこうということ。王会長が言うように10ゲーム(引き離して優勝する)は、パ・リーグは本当全チーム強くなってきてるんで、なかなか難しいと思いますけど、それくらいの気持ちを持って戦っていけばいいんじゃないかなと思います」

――ひんぱんにに目の色を変えてっていうことを。
「目の色は変わらんけどね(笑)ブルーコンタクトとか入れておくか。もうそれぐらいの気持ちでやってくれってこと。じゃないと取り残されますよってことですよね」

――若手に向けたメッセージ的な意味合いが強い。
「当然そうですね。横一線の競争といっても、やっぱり実績ある選手はなかなか若手と同じような感覚では見られないと思いますから。ベテランとか中堅、主力というのは自分の練習の流れというか、いきなり飛ばして怪我するってのは困りますし、その辺はもう、ある程度全体練習はみんなと一緒にやって、あとは任せる。去年、頑張った若手の選手が、目の色を変えてやってくれたらいいんじゃないかなと思います」

(竹村岳 / Gaku Takemura)