キャンプA組43人から泣く泣く外した選手は? 藤本監督の親心…激しい入れ替え“予告”

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:福谷佑介】

春季キャンプのメンバー振り分け発表 指揮官が意図を説明

 ソフトバンクは24日、春季キャンプのメンバーを発表した。A組は投手21人、捕手4人、内野手9人、外野手9人という振り分けとなった。藤本博史監督は「いろんな選手を連れていきたかったんですけど。新しく入ってきた選手、10人くらいいるのかな。それを見てみたいというのが第一(の目的)ですから」と意図を説明した。

 球団は今オフ、3年ぶりのV奪回を目指して大型補強に成功した。日本ハムから海外FA権を行使した近藤健介外野手、前レンジャーズ傘下3Aを自由契約となった有原航平投手ら新戦力を整えた。支配下の新外国人選手は全員、新人からは3選手がA組発進となり、43選手の“大所帯”となった。指揮官にとっても能力を見極めていかないといけない選手が多い。コミュニケーションが必要な選手を手元に置いた。

 全員をA組に置いては練習の質も落ちてしまう。藤本監督は、昨季1軍で経験を積んだ選手も近くに置きたいという“親心”もあったようで、A組入りさせたかった選手には「野村(大)も増田も、海野も。呼んであげたかったですね」と名前を挙げる。ただB組も同じ生目の杜運動公園で開幕を目指す。A組とB組の入れ替えは、いつだってできる。

「悪かったら入れ替えますし、外国人といえど入れ替えます。それくらい厳しくやっていかないと。去年は若い選手が1軍で経験した意味がないので。そこはどんどん、B組でタラタラやっていたらA組には上げません。それくらい見ておいてくれと小久保(2軍)監督にもお願いしているので」

 3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に近藤、甲斐拓也捕手、周東佑京内野手が内定しており、3人はキャンプ途中で侍ジャパンに合流する。藤本監督も「そこで3人補充するのが当然」と、入れ替えの激しい春となりそうだ。実戦形式の練習は第3クールから。「第3クールの最後の日に5イニングくらいで紅白戦を予定しています」と明かした。ここからは結果が全てだ。

 フロントは最高の補強をした。新戦力と現有戦力をミックスさせ、戦い方を形成していくのは現場の仕事だ。「優勝するしかない。日本一になるしかない」という藤本監督の表情は、誰よりも球春を待ちわびていた。

(竹村岳 / Gaku Takemura)