ソフトバンクが球団史上初のTVドラマ制作 企画担当者が語る周年事業に込めた思い

テレビドラマ「1回表のウラ」に出演する吉本美憂さん、福山翔大さん、カンニング竹山さん(左から)【写真:球団提供】
テレビドラマ「1回表のウラ」に出演する吉本美憂さん、福山翔大さん、カンニング竹山さん(左から)【写真:球団提供】

主演の福山翔大さんらが会見「立ち直り這い上がっていくドラマ」

 ソフトバンクは18日、ホークスを舞台にしたテレビドラマ「1回表のウラ」の撮影会と制作発表会見を行った。ドラマを制作するのは球団史上初。球団創設85周年とドーム開業30周年記念事業の一環として、開局65周年を迎える株式会社テレビ西日本と共同で制作し、3月に同局で放送される。この日は主人公を演じる俳優の福山翔大さんや吉本美憂さん、カンニング竹山さんが記者会見に臨んだ。

 この「1回表のウラ」は7年間ホークスでプレーしながら戦力外通告を受け、球団職員となった関口(福山翔大)が主人公。関口は職員として2023年のホークス開幕戦セレモニーを任されることになり、同僚の清美(吉本美憂)らと準備を進める。元プロ野球選手としてのプライドを捨てきれない中、次々と降りかかる難題を乗り越えていく一方で、音信不通だった父親・幸太郎(石橋凌)も絡んでストーリーが展開していく。

 会見に出席した福岡市出身でホークスファンの福山さんは「スーパーヒーローではなく、一度戦力外という挫折を味わった男が立ち直り這い上がっていくドラマ。人の温かさやぬくもりが詰まったドラマですし、ドームに足を運びたくなる作品だと思います」と魅力を語り、吉本美憂さんも「ドラマの中でも普段見ることができない景色や裏側を知ることができる熱い作品になっています」と語った。

 なぜ、ソフトバンクは球団ドラマの制作に乗り出したのか。企画担当者は「今シーズンのメインイベントとなる球団創設85周年・ドーム開業30周年プロジェクトで何か面白いことができないか検討をする中で、コアなファンだけではなく、これからホークスを好きになるファンにとっても入りやすい切り口として、球界でも新しい取り組みであるドラマ制作に白羽の矢が立ちました」と経緯を明かす。

 球団内で「歴史ものにするか現代ものにするか議論があった」という中で「カジュアルな内容で等身大のホークスを見せることで、より身近に感じてもらい、野球や球場観戦の見方が変わるきっかけになって欲しかった」と、開幕戦に向けて奮闘する球団職員というストーリーになった。福山さんや吉本さん、カンニング竹山さんだけでなく、HKT48の豊永阿紀さん、原口あきまささんなど福岡県出身者が出演。ホークスの節目の年に相応しい一大企画となりそうだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)