「1か月に1回でも2か月に1回でも、ドームでリハビリをできないか」
ソフトバンクの栗原陵矢外野手が13日、本拠地PayPayドームで契約更改交渉に臨み、1000万円ダウンの年俸7000万円(金額は推定)でサインした。契約交渉の席上で球団に要望したのは、苦しいリハビリの中でもモチベーションを保てるようにするための案だった。
「1年目、2年目の選手が毎日同じ日々を過ごしている中で、何か刺激があればな、というのは常に考えていた。本当に1か月に1回でも2か月に1回でも、ドームでリハビリをできないかということは話をさせていただきました」
今季は3月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)で左膝の前十字靭帯を断裂する大怪我を負い、わずか5試合の出場に終わった。ダウン提示にも「何もできていないので、当たり前」と受け入れた。シーズンを棒に振ることになり、4月からは長期のリハビリを余儀なくされた。
リハビリ組では栗原のような主力選手だけでなく、まだ実績の浅い若手も怪我を抱え、地道なトレーニングに励んでいた。そんな若手の姿を見て思ったのが「PayPayドームでリハビリをできないか」という案だ。
栗原は2020年に17本塁打、2021年には21本塁打を放って一気にホークスの新しい顔となった。本拠地の歓声やファンからの視線は、心身に刻み込まれている。定期的にPayPayドームでリハビリすることで「必ずここでプレーする」と、決意が新たになると強調する。
さらに栗原は「モチベーションもそうですし、1軍の監督やコーチに会うことで、またいろんな話もできる」と具体的に続けた。リハビリ組であることは承知の上で「晴れ舞台」に戻ってくることが、先の見えない日々を照らし、リハビリの励みにもなるはずだと訴えた。
12日に契約更改交渉に臨み、600万円ダウンの3750万円(金額は推定)でサインした上林誠知外野手は5月に右アキレス腱を断裂。栗原と同じく長期リハビリとなり「メンタルはだいぶ頑丈になった」と話していた。1軍から新設される4軍まではもちろん、リハビリ組までもが一丸となることで常勝時代が近づいてくる。
(鷹フル編集部)