ソフトバンクは宮崎秋季キャンプ第3クール2日目の13日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎で巨人と練習試合を行い、6-3で勝利した。異例とも言える秋季キャンプ中の実戦で、佐藤直樹外野手、正木智也外野手、増田珠内野手に一発が飛び出すなど、12安打3本塁打で6点を奪い、今年最後の実戦を勝利で飾った。
――正木選手が二、三塁できっちりファーストストライクを犠飛に。
「ああいうのも大事やし。見ていたら、簡単に外野フライ打てるやんと思うけどね。高めの球をセンターに打ち返す、そういうものをしっかりできているし、シーズンでもやってくれたら、おのずとレギュラーが近づいてくるんじゃないですか」
――キャンプでやっていたしっかり振ることもテーマ。
「みんな振れていたね。結果どうのこうのより、みんなファーストストライクからしっかり強いスイングを入れられていたと思う。巨人より振れとったんじゃないかなと、僕は見て思いますけどね」
――増田選手や佐藤直選手も一発。外野を争う選手がアピール。
「どんどんこのメンバーの中から出てこないといけないからね」
――周東選手も侍ジャパン帰りで2安打。
「あいつも波があるから、その波をできるだけなくすっていうのをテーマにしているんで、この1週間でしっかりオフにやることを考えてやってくれてると思うんで、一生懸命やってくれてると思いますよ」
――投手陣はどうでしたか。
「ピッチングコーチが大関だったらカーブを試すって、試すところで入らなかったから真っ直ぐを狙われた。分かりやすいよね、大関の反省点はね。あのカーブが入っていたらもっと幅広いピッチングできていたっていう話だし、逆に言ったら、純平なんかね、スライダーとフォークでストライク取れたから、やっぱりピッチャー有利なピッチングにできているんじゃないかなと思うし、中村亮太もそうだしね」
「いいところが見えたピッチャーもいれば、テーマとして秋のキャンプでやってることを試したけど、うまくいかなかったのが大関であり、杉山も今日はファーストストライクは全部カーブでいこうということでやっていたからね。相手がどういう反応するか。誰1人振ってこなかった、ファーストストライクは。それが分かっただけでも、杉山にとってはプラスかな、と。あとは、それでストライクが取れるかどうかやね。1人のバッターでノースリーまで行ったけど、ノースリーからでもとりあえずストライク取れるまで行けと言って、ノースリーから1個入って、その後ストライク取れたけどね。ああいうのでコントロール取れたら、自分が有利なピッチングできるんじゃないかなと思うし。その辺は本人も少し何かわかったような、わかってないような」
――今日は結果云々より、何をやるかというところ。
「そうですね、ピッチャーのところはもう。例えば大関だったらカーブを多めに使おうとか、練習しているツーシームも左バッターに投げようとかっていうところをテーマにやっていたんでね。その辺のことはやったけど、できてない人もいれば、できていた人もいるっていう。大関はできてなかったね。左のツーシームはあんまりいってなかったし。カーブはほとんどボールだったし。だから真っすぐを狙い打ちされたということですよね」
――杉山投手は2イニングの予定だった。
「爪が割れたんです」
――生目の杜には野茂英雄さんが来ていた。
「最初から、アップ中ずっと喋っていたよ。アメリカと日本の違いとか、昨日、倉野元コーチが講演してくれたんだけど、そのことと話を照らし合わせながら聞いていたら、なるほどな、と。板東もフォームが似ているから、何か話聞いていたんじゃないの? 『ちょっと似てるやろ?』と言ったら『ちょっとだけですね』って。元々もうちょっと捻っていたからね、板東も。今そんなに捻ってないけど、野茂の腕の持って行き方とかっていうのはちょっと似てるもんね」
――数日間指導してもらえる。
「そうですね、板東なんか、そのあたりを聞いてみたらいいんじゃないかなと。野茂は優しい人間だから、聞けばなんぼでも答えてくれるからね」
――藤本監督は現役時代に対戦している。
「全然打ってないんですよ。全然打てないから『打たせてくれ』って言っても打てなかったです。本当にいいピッチャーでした。交流は全くないですよ。もう対戦の時に、例えばアップ中にちょっと話したり『たまには打たせいや』とか言ったりね。全然打たせてくれなかったです」