“せんたく”コンビの愛 甲斐拓也が語った千賀滉大への思い「背中を押してあげたい」

ソフトバンク・千賀滉大(左)と甲斐拓也【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・千賀滉大(左)と甲斐拓也【写真:藤浦一都】

12球団最多の四球数に責任痛感「僕の力のなさがそこに現れている」

 ソフトバンクの甲斐拓也捕手が、海外FA権を行使してのメジャー挑戦が確実な千賀滉大投手への思いを語った。25日に行われた全体練習後に「友だちとしてやっぱり背中を押してあげたいというのはあります」などと語った。

 育成同期入団の千賀と甲斐は“育成のホークス”の象徴として活躍を続け、2020年には最優秀バッテリー賞にも輝いた。“せんたくコンビ”として球界を代表するバッテリーにまで成長した。ただ、千賀は今季取得した海外FA権を行使し、長年夢見てきたメジャーリーグへ挑戦することが確実。すでに権利を行使することも明らかにしている。

 そんな千賀の動向について甲斐は「ホークスの一員としては(チームに)いてもらわないといけない存在なのは間違いない」と、チームにとって必要不可欠な存在だと語る。その一方で、友人としてメジャー挑戦を応援したい気持ちも。「友だちとして背中を押してあげたいというのはあります。新しい舞台でやっているところは見てみたいです」と素直な気持ちを口にしていた。

 また、千賀が抜けることになる投手陣に対しての責任も甲斐は痛感している。今季12球団で最多の四球を与えたソフトバンクの投手陣。藤本博史監督は来季に向けた最大の課題に、この四球を減らすことを挙げている。

 これに対して甲斐は「バッテリーの共同作業の中で、四球の多さは投手だけの責任ではない。僕自身も責任を感じているし、僕の力のなさがそこに現れていると思う。何が必要かといえば(投手との)コミュニケーション。マウンドに上がる前に1球1球の意図と自分が思っているところを『大丈夫だから』と伝えてあげることで自信を持って投げることができると思う」という。鷹の正捕手として藤本監督が目指す四球減を実現させていきたい。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)