自主トレを共にする奥村とのリレー「2人で長いイニングを投げられて良かった」
■ソフトバンク 9ー0 西武(13日・PayPayドーム)
13日に本拠地PayPayドームで行われた西武戦で9-0と大勝したソフトバンク。勝ち投手となったのが4回から3イニングを投げるロングリリーフで無失点に抑えた森唯斗投手だった。
先発は奥村が3回を内野安打1本に抑える好投を見せると、4回からかつての守護神・森がマウンドに上がった。先頭打者にいきなり二塁打を許し、1死三塁とされて山川、中村という大ピンチを迎えた。ただ、守護神としての経験がある森は「ゼロに抑えて(ベンチに)戻ってくればいい」と冷静だった。
クローザーの時と同じ気持ちで山川を三塁ゴロに打ち取り、三塁走者を本塁でアウトに。中村も三振に斬り「自分の投球で攻めていけたと思う」と胸を張った。5回、6回は3人ずつで抑えた。ルーキーイヤーの2014年5月18日のオリックス戦で2番手で5回2/3を投げて以来のロングリリーフ。森は「(身体は)全然大丈夫。次は4、5、6イニング行けるように頑張ります」と笑った。
自らの投球内容については「今日は我慢するところは我慢できたし、いい球もあったのでこれを続けていけたらいい。三振よりはしっかり3つのアウトを取ることを考えてマウンドに上がっている」と納得の表情。「長いイニングとは言われていたけど、1イニング1イニングをしっかりギアを上げていこうと思っていた」と振り返った。
4回、5回と味方打線が得点を奪い、今季の2勝目が転がり込み「今日は奥村と森のリレーで勝てたことが僕の中では一番うれしい」と自主トレを共にする“チーム森”でのリレーで勝利と手にしたことを喜んだ。
試合前に藤本博史監督が森の“先発転向プラン”を明かしたが、森自身は「その話はやめときましょう。今日の話をしましょう」と制し「自主トレをしたメンバーで投げられたことがうれしいし、2人で長いイニングを投げられて良かった」と、改めて奥村とのリレーを喜んだ。先発転向の件に自らバリアを張ったのは、愛弟子・奥村の好投にもスポットを当ててほしいという森ならではの気遣いであるように思えた。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)