武田翔太、大荒れ7四死球でもなぜ続投? ベンチで藤本監督に志願、芽生える責任感

ソフトバンク・武田翔太【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・武田翔太【写真:藤浦一都】

5回を投げ終えた直後にベンチで「130球までいきます」

■ソフトバンク 5ー4 オリックス(13日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは13日、本拠地・PayPayドームでオリックスと戦い、5-4でサヨナラ勝ちした。先発の武田翔太投手が7つの四死球を与えながらも、6回途中3安打1失点と“怪投”。8回に同点に追いつかれたものの、9回1死で周東佑京内野手が右越え5号サヨナラ本塁打を放ち、劇的な幕切れで勝利を掴んだ。これでこのカード1勝1敗のタイに。3位・オリックスとの差は再び2ゲームに広がった。

 先発の武田は摩訶不思議な好投だった。6回2死で降板するまでに、与えた四死球は7つ。3者凡退は4回の1イニングだけ、と大荒れの投球だったものの、許した得点は犠飛による1点のみで凌ぎ「四死球が多く、内容が良かったとは言えませんが、チームのリードを守ることができたのは良かった」と振り返っていた。

 初回、2つの四球で走者を背負ったものの、なんとかピンチを切り抜けると、2回も2つの四球を与えて満塁とされながら無失点。3回は2つの四死球で無死満塁とされながらも、犠飛による1点だけで切り抜けた。4回以降は徐々に調子を上げて、6回途中3安打1失点でマウンドを降りた。

 3回までに6四死球を与えていたが、それでも藤本監督は武田をマウンドに上げ続けた。「要所要所をしっかりと抑えてくれて、なんとかゲームを作ってくれた」と指揮官。5回が終わった段階で球数は105球に到達した。首脳陣はこの回で投手交代に踏み切るつもりでいた。だが、ここで武田は続投を志願。藤本監督に「130球までいきます」と伝えたという。

中継ぎ陣の負担増、松本がベンチ外で「休ませたい気持ちあったのでは」