復帰登板の「千賀に頑張ってもらうしか」
ソフトバンクは13日、本拠地PayPayドームでオリックスと対戦する。新型コロナウイルス陽性者と怪我人が続出し、チームは5連敗中。苦境脱却に向けて、藤本博史監督も悩ましい日々が続く。エースの千賀滉大投手が復帰する一戦をどう戦うか。試合前の指揮官の一問一答全文は以下の通り。
――オリックス打線は下位が活発だった。
「打たれるときはそんなもんですよ。大関は悪くなかったけどね。なんかオリックスがもう決めつけて打ってきてるように感じた。帰って映像を見たけど、なんかそういう感じに見えた。そういうところはやっぱりいろいろ勉強しながらやってくれたらいいこと。こっちは調子のいいバッターを抑えにかかってるからね。そこで打たれたら点取られるってことだから」
「下位が昨日たまたま打ったというだけで、打率を見ても2割1分ぐらいだから。やっぱり注意するのは中川、吉田。杉本は今2割4分だけど、1割ナンボから上がってきた2割4分だから、そこら辺は要警戒。そこをバッテリーミーティングでやってもらっている。そこはしっかり抑えられてるんだよね。昨日は言う通り下位の要警戒の部分から外れたところで打たれてる。別に舐めてかかることはないと思うんですけど。昨日の場合は、要警戒じゃないところで打たれた。紅林によう打たれているよね」
――先発は千賀投手。
「今こういうチーム状態ですから、完投してもらいましょう。それが一番いいです。エースですから」
――復帰戦というところで球数も考えるところはある。
「100球は行けるでしょうからね。もう全然問題ないということで、中(間隔)も空いているしね。怪我してどうのこうのじゃなくて、張りですから。張りで空けているだけだから。それは普段通りに考えてます」
――今こそ彼の力を。
「今頑張ってもらわないと。オリックスもね、一番最初にコロナで大勢離脱して、山本くんが頑張っていましたから。そういう意味では千賀に頑張ってもらうしかね。何とかまずは連敗を止めないと。ズルズルいきそうなんで。ただ、打てなくなった、負け出したとなったらベンチも暗くなるイメージだけど、マッチが声を一生懸命出してくれているんで、イケイケみたいな感じになってますけど、やっぱりそれで勝たないとね。勝てばもっと明るくなってくる。今、明るくやらないと、今沈んでやっていたらね。特に若い選手が多いんだから」
渡邉陸を「打つ方でどっかで使っていこうかなとも思っていますけど…」
――千賀投手と組むキャッチャーは。
「今日は海野ですよ。渡邉陸じゃ、しんどいでしょう。捕れないでしょう、おそらく。今はずっと勉強中ですから。昨日も、やっぱりどんどんどんどん走られるよね。ああいうところも捕ってから遅いとか、ノーバウンドが1球もなかったからね。練習からワンバウンドやったからね。ああいうところでもっともっと練習してやっていかないと。まだまだ渡邉陸は勉強ですよ」
「打つ方はいいタイムリーも打ってるし、打つ方でどっかで使っていこうかなとも思っていますけど、なかなか守るところもね。外野でもファーストでも守れたらいいですけど、なかなかそう簡単なもんじゃないですからね。最終的にはメインはキャチャーで、当然甲斐を追い抜くっていうキャッチャーになってもらわないと困るわけですから。打つ方は継続しながら、行けるところでキャッチャーをするっていう感じで、これからもいくんじゃないですか」
――監督推薦が発表に。昨日中嶋監督とはその内容の話を。
「その内容です。選んでくれたらね、若い選手、大関なんかは光栄だろうし嬉しいだろうし、牧原(大)も初めてですから。レギュラーじゃない、ジョーカーの選手が選ばれた。やっぱりレギュラー以上の活躍してるってことだから、牧原も自信を持って行ってくれたらいいんじゃないかなと」
「東浜も数字を残してるよね。中嶋監督も数字の良い、結果の良い選手を選びましたということだったから、こちらはどうぞ、ありがとうございますということで。7人出るもんね。休みなくね。休みがない方がいいかもわからんね、野球ができるってことは幸せだから。ましてやオールスターに選ばれるということはめったにないことだから。そこでしっかりと楽しんできてもらえたらいいんじゃないかなと思います」
――今日の相手は宮城投手。
「いいピッチャーですよね。なかなか点は取れないと思いますけど。何とか、1点1点積み重ねていくしかないですね」
――打順は右左関係なく?
「柳町は今日は出ないです。3打数3三振なんでね。見てても全く合ってないですよ。映像見て、本当は柳町使おうと思ったんやけど、今の状態ですからね。トータルでも、うちの左が打率.133、右が.293。全体的に見てもやっぱり右の方が入りやすいのかな」
「今日は真砂で。正木もちょっとね、昨日の三振見ていたら、接点が合ってないですよね。今いるメンバーでいい状態のメンバーを出さないと、点が取れないんでね。我慢、我慢の時期じゃないんで、今、現時点で状態のいい選手というところで考えてオーダー組みました」
野村勇が2軍戦で復帰「明日からの3軍戦に野村勇と甲斐拓也は出る」
――昨日の武田投手は内容ある投球だった。
「武田はいいですよ。その前もホームラン打たれたけど、先発するときよりはやっぱり全力で行ってくれてるんでね、躍動感というか、球の強さがありますよね。先発したら、長いイニングを考えるから、やっぱ計算しながら投げるんで、もうちょっと抜いたって言い方はおかしいけど、イニングを投げる計算した投球をするけど、1イニングだと全力でいけるんでね」
「その中でホームランは甘い球になりましたけども、球は強かった。計算できるんじゃないかなと思って、もうちょっと5回、6回あたりを、1イニングいってもらって。まだ連投もやったことないんで。ビハインドで1イニングで行くとかいう形でやってもらって、そこで結果が良かったら後ろの方に行ってもらってもいいんじゃないかな、と」
――上と下の差が詰まってきた。
「オールスターまで貯金10個といったけど、ちょっと切りましたけど、ここは踏ん張りどころなんでね。踏ん張らないとしょうがないんで、なんとかやっていかないとね」
――中村晃選手の状態は。
「ちょっとわからないですけど、10日では帰ってこられないかもわかんないですね。状態見たら」
――ファームでは野村勇選手も出ている。
「甲斐もヒット1本打っていたよね。明日から雨模様なんで、3軍戦の試合に。筑後でやったら人工芝だから、できるだけ3軍戦引っ張るんで、(相手の)レベルが落ちても野手は、実戦に出ていた方がいいのかなと思って。ピッチャーは審判というところもあるから、2軍で投げて上がってきたいというのはあるけど。野手の場合はやっぱり打つことですからね、まずは。そういう意味では3軍でやってもいいんじゃないかなと。雨で練習だけやるよりは、3軍で実戦に出た方がいいんじゃないかなと思う。今日試合が終わったら帰ってきて、明日からの3軍戦に野村勇と甲斐拓也は出る。グラシアルもひょっとしたら出るかも。その辺で出てもらってよかったら呼ぶという形で」
――連敗が鷹の祭典にかかってしまってる。
「若い選手たちばっかりだから。スタメンで出てる半分は若い選手なんで、そこで勝てば盛り上がってる行けるし、そこで打てば自信になるんですよ。いいきっかけにしてもらいたいですよね。いつも言うけど、10回打って7回はいいバッターでも失敗なんだから、1回失敗したらシュンとするんじゃなく、1回したら次はやり返すぞぐらいの気持ちで打席に入ってくれた方がいい。それと、もうちょっとね、どんどんどんどん積極的にバット振っていくことも大事じゃないかな」
「ピッチャーはよく頑張ってくれていますよ。いない中でも、昨日でも4点に抑えてくれている。笠谷はデッドボール、フォアボールを出したけど、あのデッドボールもバントしにきて当たってるんですよね。映像見たけど、そんな当たるようなボールじゃないですから。デッドボールはデッドボールですけど、避けられるボール。攻めていってるのが当たっているわけだから。その後のフォアボールはいけないですけどね。これからもどんどん使っていきますよ。今結果出さないと、誰か1人帰ってくれば、1人落ちるわけだから。そういう意味では今ちょっと目立っておかないと」
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)