鷹・藤本監督ら首脳陣の大きな期待と親心 6失点の杉山を5回まで続投させた理由

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

藤本監督が期待した「何か掴んで欲しいなって」

■西武 8ー2 ソフトバンク(27日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは27日、本拠地PayPayドームで西武と対戦し、2-8で敗れた。先発の杉山一樹投手がいきなり3ランを浴びると、2回、4回にも失点を重ねて5回8安打2四球で6失点。打線も10安打を放ちながら2得点に終わり、連勝は3でストップした。

 いきなり劣勢に立たされた。初回。先発の杉山は先頭の源田を内野安打で出塁させると、オグレディに左前安打。外崎の犠打で二、三塁とされると、山川には右翼ホームランテラス席への6号3ランを浴びていきなり3点を失った。2回にも安打と四球で満塁のピンチを招き、オグレディの犠飛で1点を加えられた。

 2回までに4失点。それでもソフトバンクベンチは杉山を降板させずに投げさせた。3回は無失点に抑えるも、4回には金子へ四球を与え、オグレディには右翼スタンドへの2ラン。ビハインドが大きくなる6点目を失った。杉山は5回もマウンドへ。山川から始まる打順で、呉に中前安打を許したが、無失点で切り抜けてこの回でマウンドを降りた。

 追う試合展開を考えれば、早い段階で杉山を諦め、継投策に出ることもできたはず。ただ、この日のソフトバンクベンチはそれをせず、杉山を5回までマウンドに送った。試合後、藤本博史監督は「やっぱ何か掴んで欲しいなっていうのがね、やっぱり成長してもらわないといけないから」とその意図を説明。今後のホークスの将来を担うべき右腕に“成長の糧”としてもらうべく、続投を決断した。

4回で交代も考えたものの「山川から始まるイニングを」