周東佑京がWBCを背番号「20」で戦う理由 明かした自分を作った「あの頃の野球」

周東佑京【写真:加治屋友輝】
周東佑京【写真:加治屋友輝】

「野球を始めたころの番号ではなくて」

 大切にする番号を背負い、世界と戦う。14日から始まる侍ジャパンの宮崎合宿。周東佑京外野手の背中には、見慣れた「23」ではなく「20」が刻まれる。世界一を奪還した3年前の熱狂。スピードスターにかかる期待は、当時より一層重みを増している。

「緊張しますし、日が近づいてくるにつれて『やらなきゃいけない』という気持ちです」。引き締まった表情で語る。なぜ今、背番号20なのか。そこには周東の野球人生の礎となった日々への強い思いがあった――。

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続きの内容は

なぜ「20」?中学時代から変わらない姿勢
周東の原点、「泥臭い基本」
周東がWBCで示す、揺るぎない心境

「野球を始めた頃の番号ではなくて、中学時代はずっと背番号が『20』だったんです。レギュラーじゃなかったからとかじゃなくて、最初にもらった番号が変わらないだけなんですけど」

 周東はそう言って笑みを浮かべた。見る者を魅了する走塁、華のある守備。その裏側には、泥臭い“基本”の積み重ねがある。「あの頃の野球が今の自分を作っている。そういうイメージなんです」。

「全力疾走する、カバーに入る。声を出す。そうした当たり前のことを教わった場所の番号で、もう1度自分を見つめ直したい」。野球の基本を叩き込まれた中学時代の記憶を、WBCという最高峰の舞台へ連れていく。決意を形にしたのが、この「20」だった。

 今大会、チーム内での立ち位置も、周囲からの視線も3年前とは違うだろう。だが、周東は「何が変わったかと言われても、年齢が変わっただけかなと思います」と、淡々と地に足をつけて語る。

 大切にしてきた「全力疾走」が、今や日本中を熱狂させる武器となった。初心を背負い、誰よりも泥臭く、誰よりも速く。周東佑京が、再びダイヤモンドを駆け抜ける。

(飯田航平 / Kohei Iida)