「3番・指名打者」でフル出場…2安打3出塁
ソフトバンクの2軍は22日、ウエスタン・オリックス戦(ほっともっと神戸)に3-3で引き分けた。先発した岩崎峻典投手は5回1失点。1点リードの9回に登板した岩井俊介投手が、同点打を許した。打線は12安打を放ち3得点。井上朋也内野手とイヒネ・イツア内野手に適時打が生まれた。右脇腹痛から1軍復帰を目指す栗原陵矢内野手は2安打3出塁の内容だった。試合後、松山秀明2軍監督と村松有人打撃コーチが取材に応じた。一問一答は以下の通り。
●松山2軍監督
――岩崎投手の投球について。
「ストライクが入らないもんね。ゾーンにボールを投げることができていないから、苦しくなってしまう。ゾーンに投げる、その次の段階としてボールで振らせる変化球だとか、そういうところに進んでいくけど。確率が悪いとどうしようもないからね」
――野手では育成の山下恭吾選手が3安打。
「この前、両足をつって途中交代した。それをなんとか取り返そうと頑張っていると思いますけどね。きょうは3本打ったけど、プロとしてはそれを続けること。アマチュアだと瞬間瞬間を頑張るんだと思いますけど、プロとしては毎日試合に出ることだったり、毎日練習することだったり、1年間やり通さないといけない。そういう体がまずは必要になります」
「自分のチャンスを自分で減らしてしまうことになりますからね。試合に出て結果を出すのは、1日だけではいけませんから。きょうはいいけどあしたはどうか、1週間後、1か月後はどうなのか。そういうことの方が大事なのがプロ野球です」
――栗原選手も2安打3出塁。
「状態は上がってきているし、練習中のバッティング内容であったり、そういった部分も良くなってきているので。そろそろ一発出てもいいのかなという感じはありますけどね」
――フル出場だったのは?
「DHだからじゃないですか」
――小久保裕紀監督は「出続けられる状態を作ること」を条件に挙げていた。2軍としてはどうアプローチしたい?
「ベストのコンディションを作る。僕らがどうこうというよりは、彼が早くベストな状態になっていくということです。一喜一憂せずに、下(ファーム)としてはいつ呼ばれてもいいように準備をするだけなので。当然、結果を出さないと上には呼んでもらえませんから」
――第5打席、阿部投手との対戦ではフルスイングを見せていた。長打の気配も感じたのでは。
「その前から出そうでしたけどね。全てが、結果だけではない部分も中にはあるんですけど」
村松コーチが語った印象「今まではちょっと…」
●村松打撃コーチ
――松山監督が、栗原選手に長打が出そうだと言っていた。
「体のキレが出てきたかな、というのはありますね。迷いなく振れているのかなと。今までは少し考えながら振っている感じがあったんですけど、それが若干なくなって、しっかり相手と向き合えている感じがしました」
――直球に対して積極的にアプローチしている印象。
「そうでもないですね。きょうはカウント球をしっかり狙って振りに行っていた。その中で、真っすぐの時に強いスイングが出ていたのかなと思いますけど。ああやってしっかりできているので、順調には来ているのかなと思います」
――小久保監督は「ずっと出られる状態」を条件にしていたが、試合に出て慣らしていく。
「そうですね。試合でどんどん体を慣らしてというか、耐えられる体になっていければ」
――復帰直後より、スイングにキレが出てきたように見える。
「そうですね、キレはちょっとずつ出てきていると思います。練習で何スイングしても、やっぱり試合の1スイングとは違うと思うので、そこのスピード感は出てきていると思います」
――怪我した箇所が脇腹だっただけに、強いスイングをかけられるようになるだけでも大きな進歩。
「勝手にかばってしまっているところもあったと思うんで。そこはいいのかなと思います」
(竹村岳 / Gaku Takemura)