小久保監督が感じた佐藤直の覚悟「振りにくいところだけど」…山川はHRよりも“四球”

有原が7回2失点で8勝目…自身6連勝
ソフトバンクは26日、みずほPayPayドームで行われたオリックス戦に11-3で勝利し、後半戦を好発進した。先発の有原航平投手が3回に2点を失ったが、6回に先頭の佐藤直樹外野手が3号ソロを放って1点差に。さらに1死一、二塁で柳町達外野手の右前打を右翼手が後逸する間に走者2人が生還し、逆転に成功。続く野村勇内野手にも適時打が飛び出し、この回一挙4得点を奪った。
打線は8回に山川穂高内野手が15号3ランを放つなど、7得点を挙げてダメ押しした。有原は7回2失点の好投で今季8勝目をマーク。自身6連勝となった。この日取材対応した小久保裕紀監督の主なコメントは以下の通り。
●試合前
――25日は束の間の休日だった。
「家にずっといましたね。休んだよ」
――母校の星林高が和歌山県大会で決勝に進出した。
「そうやね。27年ぶりでしょ、決勝進出は。ネット配信してたから、ちょこちょこ見てたけど。校歌を久々に聞いたよ。(校歌は)大学の方が覚えているけどね」
――28日が決勝戦。
「ここまできたら思い残すことなくやってほしいですね」
――今回の球宴で選手と食事にはいった?
「今回は日程的にタイトすぎたので、千葉で行きます。(8月)4日の夜に」
――去年は食事をともにした山川穂高選手が復調した。
「今年と去年の(前半戦を終えた時点での)ホームラン数が一緒なんやってね。今年も後半戦であのくらい打ってくれればね」
――何日か空くと流れも変わる。
「去年はそのきっかけもあったけど、本人がどう感じているかは話していないので」
――26日の試合前練習では選手やスタッフと握手を交わした。
「別にみんなを集めて話はしてないですよ」
――支配下登録された宮崎颯投手の姿があった。
「今日は登録しないです。近いうちにはなるでしょうけど」
――2軍監督時代は投げている姿を見る機会はなかった?
「見てないというか、筑後のウエート室でしか会ったことないですね。僕はいつも早く行っていたんですけど、この子は入ってすぐ手術した子やなと。ウエート室で会った印象しかないです。川口(冬弥投手)が上がった時も悔しくて悔しくてと、負けん気の強い子らしいので。フォームも特殊で面白いですね」
――左の中継ぎとして期待。
「そうですね。支配下になるまでのファームのピッチングはほぼほぼ見ましたけど、フォームが特徴的で、個人的にはああいう投手が一番苦手でした。後ろが小さくてズドンと出てくるピッチャーが嫌だったので、余計によく見えますね。(ロッテの)成瀬(善久投手)とかそうでしたけど、宮崎はもっと本格派なので」
――近藤健介選手が守備に就く見通しは。
「もうちょいかかるんじゃないですか。今はほぼ不安なく走れるけど、止まったり回ったりのところじゃないですか」
――周東佑京選手は後半戦、試合に出続けたいと話していた。
「6連戦が2週だけなので。来週や9連戦の時は当然考えますけど、去年みたいに大きな離脱はしないようやってきたので。他の箇所があればわからないですけど、膝に関してはいけそうだと思います」
――有原投手が復調してきた要因は?
「開幕に比べてフォークの精度、落ちが良くなっているところじゃないですか? ベンチから見ても精度が上がっているので。そこが一番だと思います」
後半戦白星スタートも冷静「日本ハムも負けないと思うので」
●試合後
――鷹祭サマーブーストの初戦、4万人を超えるファンの前で勝利した。
「やっぱりスタートが肝心なので。後半戦の初戦、そして鷹祭のスタートだったので。なんとか有原で勝ちたかったので。勝ててよかったです」
――有原投手は序盤に失点したが、その後は粘り強く投げた。
「失点は仕方ないので。あの後にしっかりと粘ってくれたおかげて6回に集中打が出て、逆転につながったと思うので。先発投手の粘りが勝因ですね」
――6回に飛び出した佐藤直選手の本塁打が大きかった。
「前の打席の初球でバットを折られて、次の打席は初球から振りにくいところだけど、覚悟を決めて打ちにいってホームラン。最高の結果ですね。ああいうバッティングができるなら、その後の2打席も打ってほしかったんですけどね」
――6回はその後も打線がつながった。
「点を取れなかった時期を抜けてからは集中打で大量得点という試合を積み重ねられているので。いい方向にいっているなと思いますね」
――今季最長の7連勝。
「それは先発投手がしっかりゲームを作ってくれていることが一番ですね。投手が我慢しながら、打線がワンチャンスをつなげていくという形ができていますね」
――日本ハムはきょうも勝利。あしたに向けては。
「日本ハムは負けないと思うので。こちらも負けないようについていきます」
――大量得点は勢いがある証拠。
「勢いというか、打席でしっかりと整理したうえでのアプローチができていると思いますね。早い回にもそういうケースはありますけど、今日は田嶋を打てそうで打てないところで修正を加えたことが、集中打につながったんじゃないですかね」
――山川選手に久しぶりの本塁打が出た。
「ホームランはもちろんよかったんですけど、その前の四球ですね。打つべきボールを打って、打たなくていいボールを見逃して四球を選べるのは、チームにとっても非常に大きいですね。あとは達の勝負強さが戻ってきたなと思います」
――7回、周東選手の盗塁が佐藤直選手の守備妨害と取られた。
「映像を見ていないので。不自然には見えなかったんですけど、これから映像を見ようと思います」
――途中出場の川瀬晃選手がしっかりと適時打を放った。
「彼は点差とかイニングとか関係なく、最高の結果を出そうと取り組んでくれているので。オリックスにも強いですしね」
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)