ソフトバンクは31日、春季キャンプが行われる宮崎市内に移動した。チーム宿舎に到着し、ミーティングを終えた後、小久保裕紀監督が取材に対応。2月のテーマについて3点、選手たちに伝えた。球団が掲げる世界一という目標に向かって、どのように進んでいけばいいのか。指揮官としての考えを、ナインに訴えた。コメントの全文は以下の通り。
――世界一を目指す集団であり続けること。
「どこを目指しますか、なぜ目指さないといけないですか、どのように達成しますかという話です」
――付け加えたことはおありでしたか?
「付け加えたのは、人間というか、人は上手くいっている時はなかなか振り返りって必要ない。流れに乗っていけるんですけど、上手くいかない時期もありますよね。その時に立ち返る場所として、自分自身、今日の試合であったり、練習で『たのしめましたか』ということです。『楽』の方ではなくて、『愉』。そういうところの問いかけです」
「英語ではその表現がなかなかなくて、僕は『Play happy』にしたんですけど。要は、幸せだと感じてその物事に取り組むことでより深さが増す。ただ上辺だけであることを楽しむのではなくて、すでにその戦いの場に出られていること自体が幸せなことじゃないですか。『俺幸せやな』って思って、それが深い心の喜びや、満足感に繋がっていくと思うので。そこまで、深いところまで、物事に対する問いかけですよね」
「2つ目が『出し切る』、『Give your all』。今自分が出せるもの全てを、出しているかどうかです。今日来てくれたファンに対して、自分が今日出せるものを全て出したか。出し惜しみしていないか。『ああでもないこうでもない』と迷った時に、その時に自分が出せる力は決まっているので、それは出し切れたのか。そういうところです」
「3つ目は『追い求める』。これはプロとして当たり前です。心技体、全てにおいて自分の究極を追い求める。調子が悪くなって、自分が思うような成績が残らない時に、いろんなところに理由を求めたいところなんですけど。プロなら割り切って、技術不足と。とにかく上手くいかない時は『よし、技術練習しよう』『技術が足りないからだ』と割り切ることができれば、活路を見出せるんじゃないか。それが『追い求める』です」
――その3点がテーマ。
「明日の動きとか、細かいところはコーチの人が伝えてくれるので」
――「愉」にプロとして大切な要素を求めるのは、具体的なきっかけがあったのか。
「『Have fun』とか『Enjoy』とかじゃないんですよね、イメージは。プロなので、ただ楽しめばいいわけじゃない。より深い喜びというか、心の深さみたいなもの。そもそも、その物事が幸せだと思って取り組むのが『Play happy』です。文脈によっては訳し方がいっぱい出るらしいんですけど、最初に幸せだと思って取り組めるかどうかで大きく変わってくるということです。だから(カーター・)スチュワートとかに聞いたら『そういう意味じゃない』って言われると思うけど、でもそこはそういう意味です」
「全部英語にしておこうかなと思いました。『追い求める』は『Never settle』です」