9月の打率.429、仲田慶介は「褒めたくないけど…」 “負けず嫌い”でも認める打撃の進化

ソフトバンク・仲田慶介【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・仲田慶介【写真:荒川祐史】

9月は70打数30安打…2軍の4選手も口を揃えて「すごかったです」

 9月度の「スカパー! ファーム月間MVP賞」が発表され、ウエスタン・リーグからはソフトバンクの仲田慶介内野手が選出されました。9月は22試合に出場して70打数30安打、月間打率.429を記録。チームは9月27日にリーグ優勝を決めましたが、そのラストスパートにも大きく貢献しました。

 打撃が“開花”した若鷹について、井上朋也内野手、渡邉陸捕手、笹川吉康外野手、リチャード内野手に印象を聞いてみました。

○井上選手

――9月の仲田選手の活躍はどうでしたか?
「えぐい。マジでえぐい。天才やと思いました」

――そんなにすごかったんですね。
「30本、ヒットを打ったんですよね。なんかいい感覚を掴んだらしいですよ」

――わずか8打席足りずに、ファーム日本選手権には出場ができなかった。出られないと知った時はどう思いましたか?
「大幅戦力ダウンやなって。マジで、それくらいに打っていました。たまにタコる(無安打の)時もありましたけど、基本、2本か3本打っていました」

――普段からお話とかされますか?
「結構仲良いんで、野球の話もしますよ。それこそ9月のよかった感覚の話とかもしました」

――仲田選手は打撃よりも、守備走塁の方がイメージが強いですが、打撃の話もされるんですね。
「自分(仲田選手)的にはこっち(打撃)に自信があるみたいですよ」

――表情を見ていても、自信がついていたのでは?
「ついとったっすね。その助言は、明石コーチからもらったらしいです」

○渡邉陸選手

――9月の仲田選手の活躍はいかがでしたか?
「ずっと打っていましたね。すごかったです」

――雰囲気も出てきた?
「雰囲気はずっとありますよ。去年から2軍でもずっと打っていましたし、右(打席)でも打っていましたし、すごいです」

――ファーム日本選手権に出られないと知った時はどう思いましたか?
「シーズンの途中で、あと何打席足りないって話を仲田さんともしていました」

――仲田選手はよく話をされますか?
「しゃべりますよ。めっちゃ仲良いです」

――井上選手に話を聞くと、打撃の方が興味があるというか、自信があると言っていたそうです。
「同じくですね。そう思います。守備の話とかしないですね、バッティングの話しかしたことないです」

――仲田選手のすごいところは?
「1軍で、あんまり打席に立っていなくても、2軍で平気でヒットを打っていた。緒方理貢さんとかも、たまにスタメンで出ても打つので、対応力というか、そういうところがすごいです」

○笹川選手

――9月の仲田選手の活躍はすごかったですか?
「あんまり、認めたくないですけどね。すごかったです。あんまり僕、人を褒めるのは好きじゃないんですけどね。負けず嫌いなんで」

――打席でも雰囲気を感じた?
「はい……」

――やっぱり認めたくないんですね。
「はい(笑)。でもやっぱりすごかったですよ。簡単に打っていたので」

――ファーム日本選手権に出られないと知った時は、どう思いましたか?
「別に(笑)。チーム的には痛いかもしれないですけど、2軍で一緒に戦ってきた選手がいるので、そんなバンって(2軍に来て)、MVPを取られてもアレなので(笑)。僕的にはどっちでもいいです」

――そう思わせるくらい、9月の打撃はすごかったんですね。
「そうですね」

――笹川選手は、4日に出場選手登録を抹消された。もともと、ファーム選手権には出場する予定だったんですか?
「はじめからですね。最初からファーム選手権の予定でした」

○リチャード選手

――9月の仲田選手の活躍はすごかったですか?
「めちゃくちゃ良かったと思います! やばかったんじゃないですかね。人間を超えていました。右でも左でも、どっちでも打つし。人間を超えていました」

(竹村岳 / Gaku Takemura)