中学3年で見た“怪物”に衝撃「なんだこりゃ」 剛腕が捧げた青春…25年前に描いた夢
高校生最速となる155キロを計測…鷹・寺原隼人コーチが語る青春
ソフトバンクの2軍は5日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎で行われたファーム選手権に臨み、DeNAを相手に2-6で敗戦した。惜しくも日本一には届かなかったが、思い出がある球場に「記憶がない」というほど久々に帰ってきたのが、寺原隼人2軍投手コーチだった。“平成の怪物”と呼ばれた松坂大輔氏の背中を追いかけたような高校時代を振り返った。
日南学園高時代には、当時の高校生最速となる155キロを記録した。4球団が競合して当時のダイエーに入団。超高校級としてプロ入りを果たすまで、最大のモチベーションが松坂氏の存在だった。寺原コーチが中学3年の時、松坂氏は横浜高の3年で春夏連覇を達成。偉大な右腕に憧れるのは、自然な流れだった。
「自分がいかに松坂さんの記録を抜くか。それしか考えていなかったです」。1球1球を投げる度に「振り向いて、スピードガンを気にしていましたね」と、試合中に何度も確認していたそうだ。強かった憧れの気持ち。「僕が中学3年生の時に、3つ上の松坂さんを見て『なんだこりゃ』って思った。高校に入って球速が上がって自分が“抜けるかもしれない”という実力がついてきた時に、初めて松坂さんの記録を抜きたいと思うようになりました」と、現実的な目標へと変わっていった。
思い出の球場「ノーヒットノーランもしたし、ホームランも打ちました」
(竹村岳 / Gaku Takemura)