ソフトバンクの2軍は17日、ウエスタン・リーグの中日戦(タマスタ筑後)に6-5で勝利し、今季初白星を挙げた。この試合で5打数4安打2打点の活躍を見せたのが柳町達外野手。「しっかりいい形で打席に入れた結果が、今日の4安打につながったのかなと思います」と、結果で状態の良さをアピールした。
昨季はキャリアハイとなる116試合に出場し、打率.257の成績を残した。今季もレギュラークラスとして活躍が期待される中、オープン戦途中に2軍“降格”の憂き目にあった。2月のキャンプインからA組で過ごしていた柳町が首脳陣から求められているものは何なのか? そして、2軍で過ごす日々について、今の心境を語ってくれた。
意地を見せた4安打だった。特に際立ったのが、6回2死二、三塁のチャンスで迎えた第4打席。「しっかりやりたいと思ったことができた打席だったので、すごくよかったなと思います」と本人も納得の打席。レフトへの適時二塁打を放ち、ランナーを生還させた。試合の流れを左右する場面での一打だった。
放った安打は10球目だった。ストライクの見逃しや空振りはなく、ファウルを7球も打つという内容。「追い込まれながらもしっかり真っ直ぐをファウルにしながら、最後は甘く来た変化球をしっかり捉えるっていうことができたので、内容のある打席だったかなと思います」。手応えのある打席だっただけに、その表情は明るい。
それでも首脳陣が求めるものは高いところにある。松山秀明2軍監督はこう口にする。「彼はね、それは当然。今日のピッチャーぐらいなら、打ってほしいというか、打てる力もある」。柳町に求められるものは他の2軍の選手と比べると、一段階も二段階も違うレベルにある。「いい仕事をしてくれますよね」と4安打の活躍を評価しつつも、柳町自身、高いレベルでの結果を求められていることを自覚している。
「1軍での課題はもうちょっとまた別のところにあったんですけど、それ以外のところでしっかり集中して入れた。その打席打席での考え方とか、思い通りにいかないこともありつつ、思い通りにいく打席をどんどん増やしていくのがバッターだと思う」
2軍で実戦を重ねることになったが、自身の課題は明確。テーマを持って、前向きな気持ちで打席に入ることができているという。「昨日はもうちょいかなと思っていたんですけど、ちょっとずつ良くなってきている感じがあるので、もっともっと状態をしっかり上げていきたいなと思ってます」。その姿勢は、この日の結果に表れていた。
掲げる課題は打撃だけではない。「バッティングのところも長打じゃないですけど、しっかり捉えた打球で間を抜けていくっていうところと、あとはスタートで出たいので守備、走塁というところもどんどん磨いていかないといけないと思うので、そこをレベルアップできたらいいかなと思います」と、あくまでも1軍のスタメンが目指すべきところだ。
「いつ呼ばれてもいいように。どこで誰が怪我するかわからないですし、やっぱりそこを逃すと、僕の場所もなくなってしまうので。本当にやるだけというか、しっかりやることをやって、時を待つって感じですかね」。高い意識を持ちながらも危機感も口にした。自身に課した課題を克服しつつ、1日でも早く1軍に戻るつもりだ。