「これまで以上に自覚を持ち、責任ある行動を」
ソフトバンクは19日、西武から国内FA権を行使していた山川穂高内野手の入団会見を行った。自身の不祥事から今季は出場機会が激減し、FA権行使からこの日まで沈黙を続けていた32歳は何を語ったのか。
――冒頭の挨拶
「この度、ソフトバンクホークスさんにお世話になることになりました。まずここまで決断に時間がかかってしまい申し訳なく思っています。一連の私の不祥事でライオンズ、ライオンズファン、多くの方々にご迷惑をお掛けして本当に申し訳ありませんでした」
「楽しい時も苦しい時も支えてくれて応援してくれた。本当に感謝しています。ホークスさんに決断した1番の理由は三笠GMと話をしたときに、絶対に優勝したい、戦力になってくださいと言ってもらえたことが自分の心の中に強く刺さりました。それが1番の理由となります」
「来年プロ11年目となりますが、ホークスのユニホームを切ることになります。マイナスからのスタートになると思っております。1日1日をこれまで以上に自覚をもち、責任のある行動を取りたいと思っています。新人の気持ちで全力で頑張りたいと思っております」
――今の気持ちは
「本当に身が引き締まる思いです」
――謹慎期間も長かった
「まずは自分がしてしまったことに対する反省の日々を過ごしていました。野球については3軍の方で若い選手と一緒に練習をさせていただいていて、グラウンドにいる間はしっかり練習していました。家に帰ったりいろんな人と話をすると自分がしてしまったことの大きさを毎日痛感する日々でした」
――FAに至った経緯は
「ライオンズさんにもとにかく感謝しています。お世話になったんですが、他の球団の話、世間の人のご意見、周りの人のご意見、全てを聞いた上でしっかりと受け止めて、判断しようと決めましたので、その気持ちでしました」
西武・渡辺GMには「今の僕があるのもライオンズさんのおかげです」
――17日に西武・渡辺GMに連絡したと
「GMに連絡を僕の方から、させていただきました。10年間ありがとう、感謝していると。最初の3年間は2軍生活だったので、そこは苦しんだけど優勝に貢献してくれて本当にありがとうと言っていただけました。僕の方からも最後の最後で迷惑をかけてしまって本当に申し訳ない。今の僕があるのも、充実した野球生活があったのもライオンズさんのおかげなので、その気持ちを伝えました」
――一番の決め手は
「三笠GMに優勝したいと。戦力になってくださいと強く言っていただけたことが決断理由です。自分もその言葉を聞いて、覚悟を持って決断しました」
――厳しい声もあった
「厳しい声が上がるのは当然のこと。僕も野球で結果を出して許してくださいと思っていることもないです。僕自身が根本から変わらないといけない。僕にできることは目の前の1つ1つの行動、言動に自覚や責任を持ってすることだと思っていますので、それ以上のことは僕はできないので。今はそれに徹していくと思っています」
――球団から求められていることは
「ホームラン、打点、チームの勝利につながるバッティングを求められていると思います。でもマイナスからのスタートだと思っていますで、欲を出さずに、目の前の今日1日、一歩一歩やって行けたらと思っています」
――対戦相手としてのホークスの印象は
「最大のライバルだと思いながら、僕は絶対にホークスには負けないという気持ちでした。優勝を経験した時も最後の最後までソフトバンクさんが最大のライバルでした。対戦相手としてワクワクする相手でした」
――ホークスで事前に連絡をした選手は
「嶺井選手とか、他にも日本代表で牧原選手は特に一緒にいる時間が長かったので、連絡をくれたりしました。これからは代表やオールスターなどで話したことがある選手がいますが、いろんな人とまたしっかりとコミュニケーションを取れたら」
――来季残したい成績
「今、本当に個人成績というか、例年ならリーグ優勝やHR王をとると思っていましたが、まずはきょうという日を迎えられたこと、あしたから一歩ずつ踏み出していく気持ちを大切にしたいと思います」
ファンへ「お手本になれるように頑張っていきたい」
――小久保新監督のイメージは
「小久保さんは同じ右打者として僕が学生の時とかにすごく参考にしていました。一選手の小久保さんのイメージが強いので、ホームランを美しく、綺麗に打つのがかっこいいなと思いながら見ていました」
――参考にしていたことは
「YouTubeなどで特集がいっぱいありますので、それを全部見ました。足を怪我して再起したのも見ましたので、本当はバット投げを真似したいんですけど、投げ方がちょっと違うので真似はできない。とにかくすごいなと思って見ていました」
――改めてファンに
「本当にいろいろな方の期待を裏切ることをしてしまって申し訳なく思っています。これから自覚を持って、プロ野球発展のためにも、子どもたちの夢のためにもしっかりとした道を歩んで、プロ野球が大好きな人たちのお手本になれるように頑張っていきたいと思います」
――パフォーマンスへの不安は
「試合の感覚は何か月か空くとなくなってしまうもの。その間も3軍で練習させてもらっていましたし、その時はいつも以上に体を追い込んできました。大体、10月11月にシーズンが終わって、実戦が終わって3、4か月開くので、やって見てというところではありますが、体は万全ですので、そこは頑張れるかなと思っています」
――背番号「25」については
「25番と言えば日本でも海外でも長距離打者がつけているイメージがありましたので、そこで僕も長距離砲でしっかりと活躍したいという気持ちを込めて、25番をいただきました」
――西武ファンに挨拶ができていない
「去就が決まっていない状態だったので、なかなか挨拶ができずに悔やんでいます。日程的なこと、時間がかかってしまったこともあった。選手の方にはこれから連絡できる選手にはしたいと思っています。ファンの方に挨拶をするのは、先ほど述べた言葉で挨拶という形になってしまいます。そこは本当に申し訳ないです」
(鷹フル編集部)