ソフトバンクは21日、福岡県内で球団納会ゴルフを行った。小久保裕紀新監督は、柳田悠岐外野手、近藤健介外野手、中村晃外野手と同じ組で回った。近藤は今季、打率.303、26本塁打、87打点を記録。本塁打王と打点王の2冠に輝いた。小久保新監督が語った近藤の凄さ。「来年は50本くらい打つかもしれない」という真意とは。指揮官の一問一答は以下の通り。ゴルフの様子は、福岡放送「ダイショースペシャル ホークス納会ゴルフ2023」として、12月29日午前9時から放送される予定。
――近藤選手への期待は。
「ずっと言っているように、あの2人(柳田、近藤)はレギュラーなので、もちろん中心で考えています。あとは(近藤らは秋季)キャンプに行かなかったので、2月4日には400メートル走がある。それのタイムも伝えて、それをやっておいてということ」
――彼らなら心配ない。
「でも心拍系はやっておかないと動かない。一応、若い選手は65(秒)なんですけど、30歳以上は65ではない。やるからね、という話はしておかないといけなかったので、その話はしました」
――近藤選手とこれまでに話す機会は。
「今日が(就任以降)初めてです。ちゃんと話したというか、今まではほとんど接点もなかったので」
――引っ張っていってほしいという話は。
「そこはしていないです。言わなくてもわかっているでしょう」
――近藤選手はどんな人間性。
「ゴルフ1回じゃわからない。でも、明るいですしね」
――監督もこれまでたくさんのバッターを見てきたと思うが、近藤選手の特性は?
「飛距離は伸ばそうと思って伸ばせるものじゃない。札幌ドームからPayPayドームに来て、距離が短いとはいえ、長打を増やすといって増やした。それって、結構失敗する人多いんですよ。珍しいタイプのバッターだと思っています。内川(聖一)も1回、ホームランを打とうとしたけど、なかなか自分のバッティングがね。根本的なヒットメーカーはそこから崩れてしまうのが多いと思うんですけど、彼は両立した」
「だから、ハッキリと長打を意識したシーズンだと言っていたので。それは昼に食事をしながら話をしましたけど、きっちりと逆方向にも打てていましたし、確実に長距離バッターとして伸びたシーズンだったんじゃないですか」
――近藤選手はシーズン中は4番を任させていたが、監督の中の「4番像」は。
「誰にするかは決めていないですけど、4番にはサインは出さないです、僕の野球は。4番に出すなら、繋ぎの選手(を入れるけど)。それはしないですね」
――ある程度、固定できるのが理想。
「もちろん、もちろん。そこはそうです。どっちかというと、4番から考えていくタイプ。誰にするかは、まだ決めていないです」
――柳田選手、近藤選手には3割30本くらい打ってほしい。
「そっちより、全部の試合に出ること。今年くらいね。それが一番です。スタメンに名前をちゃんと書けるのが大前提なので。そこに彼ら2人が1年間入るところが一番求めるところです」
――当然4番の候補も2人のどちらかとなる。
「いや、全然候補は2人じゃないですよ。だってまだ出揃っていないし、まだ考えないです」
――4番を据えて、できる限りは変えずに行きたい。
「でも、若いタイプから育っていくのなら我慢するでしょうけど、どちらかというとできあがっている選手なので。そこに対して、1年間動かさないというこだわりはないです」
――近藤選手には長打と、多彩な打撃、どちらを期待する。
「もちろん両方です。今年、そのきっかけを掴んで、十分30本打てる力があると思う。キャリアハイでね。11本から26本になったんですから、来年は50本くらい打つかもしれない。その計算でいうと。それは追い求めていいと思いますよ。崩れていたわけではないですから」
――今季は「近藤選手、柳田選手」の並びから始まり「柳田選手、近藤選手」と入れ替わった。2人をくっつけることも考える。
「別に並べなくてもいいかなって思っています。その辺は今から考えます。だって出揃っていないんだから。出揃ってから決めます」
――順番が前後しますが、長打を増やそうとして増やすのは、口でいうほど簡単なことではない。
「簡単なものじゃないですね。僕はもともとそっち(長打)が売りで入ってきた。どっちかというと打率.270、.280とかで40本、100打点。それをベースにしてやってきたんですけど。でも(近藤は)4割くらいを打っていた時期もあったりして、ほぼ4割を打っていたような選手がそっちじゃなくて、長打を増やすと言って、増やせるものではないです。相当、技術が高いんだと思います」
――監督のようなタイプのバッターが3割を目指すのとは、また違った難しさ。
「全然違います。そっちの方が、どっちかというとやりやすいですね。増やすというのは難しくて。彼もドライブラインに行っていて、課題がハッキリとするのはいい点だと話していた。他の選手も計測があって課題がハッキリとした。その課題に向き合えるオフだと思うので。球団行事は球団行事として、空いている時間でその課題と向き合うことが大事だと思います」