ソフトバンクは4日、宮崎県の生目の杜運動公園で行われている秋季キャンプで、第1クール3日目を迎えた。練習後に取材に応じた小久保裕紀新監督が、第1クールを総括。選手の動きを見ながら「これで勝てんのかなぁ」と、試行錯誤の様子。それ以外にも、選手にある種の“遠慮”しないようにも求めていた。一問一答は以下の通り。
――監督からそういうコメントもあれば……。
「それはうながすことになるから! でもまあまあ、みんな感じているだけなので。まあ、短い野球人生なので、やれる時に。しかもこんなメイン球場が空いていたら……。そういう遠慮はいらないよねって話はしています。とことん、全員の首脳陣がいる中で、ゴマスリの当てつけのようにフリーバッティングをするやつがいてもいいと思うので。時代ですかね、今の子たちの」
――横にならえ、といいますか、周りを見る子が多い。
「iPitchはね、すごく人気があるというか。自分で練習に取り入れて。今回も王会長が『自分がどういうバッターになりたいのか』っていうので、全部提出させて。会長が1人1人コメントも入れてくれたんですけど。iPitchを使いたいっていう選手は多いんですよ。だから室内に入るのは仕方ないんですけど。でもね、せっかくメインも空いていて、コーチもいるなら使ったらいいのに」
「でも仲田(慶介外野手)みたいに、バッティングの方はいくらでもできる。コーチがいる時しか守備はうまくならないので。それはそれでいい考えだと思います」
――目の色が変わっている印象を受けた選手は、あまりいない。
「ここで? あんまりいないです。でも仲田は昨日、2時間守備をして、まだ守備をしていましたよね、昨日ね」
――目的意識があるのはいいこと。
「それは自分が生きる道とやることが、一致しているというか。自己分析してそうしているんでしょうから。それはそれでいいと思いますけど」
――従来の秋季キャンプとは違うという感覚も、監督自身も持っている。
「僕らも2時(14時)くらいには上がっていましたよ。僕は30過ぎまで(秋季キャンプは)出ていましたけど。9時半から始めたとしても、相当練習はできるので。量とか時間ではないんですけど。チームプレーはしなくていいって僕が言ったので、今みたいに個別に特化しているのはいいんですけど」
――キャッチャーコーチの緑川大陸(みどりかわ・ひろむ)さんが来ていた。
「今日初めてお会いしました。拓也(甲斐捕手)がずっと自主トレでね。それは聞いていましたけど、どういう効果が出るというのはこれから。選手に(効果を)聞くというよりは、コーチに聞いて(いきます)」
――監督自身、選手がこう動くだろうなと思ったら動かなかったり、選手の反応を含めて勉強ばかり。
「選手に対して? 僕もそうですし球団もその狙いなんですけどね。今日はでも、400(メートル走)をさせたので、バテていたのかもしれないですね」
――監督もタイムを測ったりしていた。
「タイムはずっと測りますけど。全然できていないやつがどんどんできてくるようになるので。あれは秋の名物みたいになったので、それはそれでいいんじゃないですか。選手の方から400をって言い出したので」
――毎クールの最後に入れたり。
「いや、多分あと1回だけです。今回もやりなさいと指示は出していないので」
――阪神、オリックスの日本シリーズはどう見ていますか?
「あまり細かくは見れていないですけど。ちょっとミスが多いなっていうのは印象ですね。完全なアウトがエラーになることが多いじゃないですか。それは見ていて思いますけど。今日18時半ですよね?」
――第2クールは筑後で投手を視察する。どんなことを確認したい。
「選手はあんまり、見ようと思っていないので。見ようと思っていないというか、声はかけようと思いますけど。新任のコーチの人と、倉野とは一番コミュニケーションを取らないといけないので」
――倉野信次コーチの肩書きは「1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)」。ヘッドの冠もつくだけに、監督とのやり取りも多くなりそう。
「だから投手の統括みたいな感じです」