まさかの2失策でイニング途中にベンチへ 三森大貴が途中交代となった“真相”は…

西武戦に出場したソフトバンク・三森大貴【写真:小池義弘】
西武戦に出場したソフトバンク・三森大貴【写真:小池義弘】

6回2死一、三塁の場面で投手交代とともに三森も川瀬と交代に

 ソフトバンクは3日、敵地ベルーナドームでの西武戦に3-2で競り勝った。先発の森唯斗投手が6回途中まで1失点と好投。同点の3回に甲斐拓也捕手が2試合連発となる10号ソロを放って勝ち越すと、リリーフ陣がリードを守り抜いた。

 6回途中にホークスベンチが動きを見せた。森に代えて又吉克樹投手を送り込んだタイミングで、セカンドの三森大貴内野手を下げて川瀬晃内野手を起用した。イニング途中での守備交代は珍しく、見ている者には“懲罰交代”とも受け取れた。

 この日、三森は確かに精彩を欠いていた。初回、源田のゴロを後逸し、立ち上がりの森の足を引っ張った。6回1死では蛭間のゴロを捕ることができず。なおも2死一塁での栗山の一、二塁間のゴロにダイビングしたものの、キャッチできず(記録は右前安打)。ここでベンチは途中交代を決断した。

 実はこの日、三森は左足首の痛みを抱えながら強行出場していた。前日の試合中に痛めた模様で、試合前練習ではトレーナーが付き添いながら、状態を確認していた。欠場しなければいけないような重症ではなく、本人も出場を望んだこともあって、この日もスタメン出場したが、状態は万全ではなかった。

 結果的に2失策を犯し、イニング途中での交代となった。試合後、森浩之ヘッドコーチは「アイツのやる気というか、そういうのを買って出したんだけどね。出るって言った以上は、ああいうふうになっちゃいけないとは思うんだけど、一生懸命やっている。動きが悪いとこっちで判断して、そこは思い切って代えた」と説明した。満身創痍の中でのプレーだっただけに、森ヘッドも三森をかばっていた。

 離脱に繋がるような怪我ではないようで「これまで一生懸命やってきた結果なんで、使っているのはこっち側だから。また今度取り返してくれればいい」と、森ヘッドコーチも汚名返上を期待する。この日は幸いにもチームは勝利し、オフを1日挟むことができる。勝負の終盤戦。三森の力は絶対に必要だ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)