ソフトバンクの2軍は5日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグの阪神戦に4-0で勝利した。先発の木村光投手が6回無失点と好投。打線は相手先発のビーズリーに7回まで3安打に封じられていたが、8回に仲田慶介外野手の安打を起点に、生海外野手の走者一掃の適時三塁打、野村大樹内野手の適時打で4点を奪った。試合後の小久保裕紀2軍監督の一問一答は以下の通り。
――仲田選手が今日もマルチ安打。
「みんな打ったらそう思うでしょ。でも今日、仲田が1番怒られていたから。あのビーズリーでスチール(のスタートが)切れない。無死一塁の出塁で僕はバントのサイン出さないですよね。今日のメンバーで言うと、リチャード、野村大、海野、生海以外はみんな走れると思っているんで」
「さっき、その話をしていましたけど、あれだけクイックしない中でスタートを切れないようじゃ、支配下にはなれないです。レベルの話じゃないですよ、準備の話なんです。本多コーチが丁寧に『このカウントではクイックはない』とか試合前に全部伝えてくれているんですよ。そのシチュエーションでも走れないっていう。だったら凡退して帰ってきた方が怒られずに済んだんちゃうか、ぐらい怒られてましたよ。ヒット打ってるのに。でも、本当にそんなところなんですよね」
「あれで走れないと、誰も走れないです。あんなクイックをするピッチャー、日本球界にはほとんどいないんで。(渡邉)陸はその前に3回ぐらいスタート切りましたけど、一、三塁で。でも、あれも本多コーチからの後押しがあって走ったらしいんで、どこを目指して野球をやってるのかなっていう感じですね。現状で満足なんかなっていう感じ。現状で満足ならあのプレーだと思うんで」
――野村大樹選手がファームに。
「基本、落ちてきた選手は1軍で打席に立っていないから、良いはずがないですよね。良かったら残るんで。ずっと出ていたら打ちますよ、2軍では。状態とかあまり関係ない。ずっと出ていたら打ちます、2軍のレベルだったら」
――1軍では代打の切り札。2軍で今後は?
「どうですかね。明日は多分、アストゥディーヨがスタメンって言ってたから、明日は代打デーにしてやろうかな、と。スタメンじゃない時は、ココイチに近い場面で出すようには一応、配慮はしていますけどね」
――木村光投手は6回無失点。
「まだまだ行けそうでしたね、今日は。でも、嘉弥真の連投に今日は優先順位があったんで代えました。前回の登板もそうですけども『失敗は許されないと思ってマウンド上がれ』って言っているんで。それは伝わってきていますよ。その結果、どうなるかわからないですけど。やるべきことはやる。それと(木村光と)野手陣の3桁の選手との違いが、ちょっと出過ぎてますね。残り1か月切ってますもんね」
――今日、ガルビス選手がスタメン。早い段階で西尾選手に交代。
「今日は予定通り。とりあえず今日は2打席の後に、西尾がちょっと打席が少ないのでっていうことで一応、最初にガルビスには話をしておきました」
――西尾選手も7月ちょっと前ぐらいから焦りが出てきたって話をしていた。
「まあ出て当然でしょうね。今日も話したんすけど、アマチュア時代に4割を3回打っても、プロの2軍で2割1分しか打てない。しっかり練習するしかないです。バットの出方は面白いものがあるんで」
――育成選手では川村選手が3軍で5打数5安打6打点。サイクルヒットだったそう。
「あ、そうなの?(笑い)いらんところで運使ったな(笑い)昨日も佐藤(直樹)に絶対ヒット打つなよ、と思ったら……。ああいうところで運は使わない方がいいんですけど、運は平等なんで」
――山本(恵大)選手も3軍で打っている。
「今日、その話をしていて、3軍でみんな軒並み3割5分とか6分で、2軍のチーム打率が2割2分ぐらい。1番打ってるので仲田ぐらい。まあ、(野村)大樹とか(増田)珠とかは別にしてね。その辺から考えたときに、どれだけ(3軍戦の)ピッチャーのレベルが下がるんですかねって話を今日ちょうどしていて」
「ジェシー(水谷)とかも3軍に行ってこいって言ったら3割8分ぐらい打ってくる。で、上に来たら全然その面影はない。やっぱりその違いなんでしょうね。スピード、キレ。1軍にいったらどうなるんやって話なんですけど、そのぐらい変化球のコントロールとキレっていう点では、やっぱり(3軍の相手は)だいぶ落ちるっていう話ですね。実際、独立リーグはあまり見ていないからわからないですけど」
――3軍で結果を残すメンバーはまだ7月にチャンスがある?
「まあ、そうね。ただ、今、外野手的にはちょっと難しいですもんね。でも、映像はておきます、ちゃんと」
――今日の投手陣は完封リレー。リリーフ陣はどうですか。
「7回以降は勝ち切ろうっていう話を去年からしているんで。今日、椎野が(1軍に)上がった分、今日は最後は古川行きました。でも(中村)亮太にしても嘉弥真にしても、又吉にしても、あのぐらいはやらないと。1軍に行かないといけないメンバー達なんで。亮太の場合は支配下をもう1度勝ち取らないといけないんで」
「明日はアルメンタみたいなピッチャーが投げます。絶対に投げます。明日は奥村から育成リレーになるかもしれない。そういう時期にかかってきていますね」
――嘉弥真投手の連投は決まっていた。
「うん、決まっていました。というか、その辺のスケジューリングはピッチングコーチが大体するんで。連投をやらせたり、イニング跨ぎをやらせたりっていうのは、定期的に入れるように話をしている」
――木村光投手と他の育成選手に開きがあると。
「開きというか、木村(光)はそこ(支配下昇格)に向けてやっているなっていうのは伝わってくるという感じですね」
――他の育成選手よりは1歩リードしている。
「フロントもそういう風な認識なんで。現場とフロントは、そこは一緒ですけど、あとは戦略なんで。そこばっかりはフロントが決めるところで、1軍の即戦力としての登録であれば、1番話は早いんでしょうけど。そうじゃなければ、いろんな戦略がある。その辺は球団に聞いてください」