前腕の張りで緊急降板した和田毅の今後は? 首脳陣が口にしたプランと“代役”候補

日本ハム戦で緊急降板したソフトバンク・和田毅(左)【写真:竹村岳】
日本ハム戦で緊急降板したソフトバンク・和田毅(左)【写真:竹村岳】

今後の先発起用について斎藤学投手コーチは…

 代役を立てることになりそうだ。ソフトバンクは4日の日本ハム戦(PayPayドーム)に3-10で大敗した。先発した和田毅投手が3回1/3を投げて5失点。イニング途中で異変を訴えて緊急降板した。試合後、藤本博史監督が「前腕に張りが出たということで代わりました」と説明し、5日に病院で受診する予定だという。

 2回を終えて2本塁打を浴びて4失点。3回も2死満塁から押し出し四球を与えて5点目を失った。迎えた4回1死一塁、打者・清宮に4球目を投じたところで、左腕に異変を訴えた。マウンドには、斉藤和巳投手コーチらが集まって輪ができた。治療のためにベンチに戻ったが、すぐに2番手の尾形崇斗投手への交代が告げられた。

 和田にとって、これが今季11試合目の登板。6月26日の楽天戦(東京ドーム)以来、中7日で迎えたマウンドだった。42歳ながら、ここまでローテーションを守ってきたが、斎藤学投手コーチは「若干、張りが強い、と。投げていてそうなったのか、投げる前からそういうものがあったのか、詳しくはわからない。立ち上がりからボールも弱かった」と首を捻った。

 和田について同コーチは3日の投手練習で「時間を取ってあげて、体と気持ちの整理をしてもらう」とオールスター前後で登板間隔を空ける考えを示していた。思わぬ形で離脱の可能性が高くなり、仮に軽症だったとしても「無理はさせない方向でやろうかなとは思っています」と登板間隔を空ける可能性を示唆。これが前半戦最後の登板になりそうだ。

「(5日の病院受診については)何が原因かわからないので。『こういう症状ってこういう時に出ますよ』とか、もちろん外的にどこかを損傷している可能性もゼロではないですし。調べてもらうだけでもしようかなという感じじゃないですか」

 この日、ウエスタン・リーグの阪神戦(タマスタ筑後)で先発したジョー・ガンケル投手は2回7失点。当然、1軍の首脳陣も結果は把握しており、斎藤学コーチも「今日打たれているので(代役としては)考えにくい」といい、ファームからの昇格を否定した。

「もしそうなったとしたら、今こっちにいるメンバーで賄えるだけのメンバーはいますので。こっちにいるメンバーで回そうという話になるんじゃないかなと思います。まだ何も決まっていませんので、この先のことは。明日の(和田)毅の状態(を踏まえて)、こっちで話をした上でそうなるのかなとは思います」

 今はただ軽症であることを祈るしかない。和田のためにも、厳しくなってきた夏本番も、投手陣が一丸となって乗り越えていく。

(竹村岳 / Gaku Takemura)