「もう論外です」「意識が乏しい」若鷹に苦言連発 小久保2軍監督のコメント全文

ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・小久保裕紀2軍監督【写真:藤浦一都】

渡邉陸に求めるもの「試合の流れを敏感に感じ取れるキャッチャー」

 ソフトバンクの2軍は27日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグの中日戦に4-2で勝利した。初回に生海外野手の適時打で先制し、2回にはフレディ・ガルビス内野手の適時打で2点目を奪った。4回に追いつかれるも、5回に渡邉陸捕手の適時打で勝ち越し、6回には生海に4号ソロが飛び出した。先発の木村光投手は5回2失点で公式戦初勝利を手にした。試合後の小久保裕紀2軍監督の一問一答は以下の通り。

――生海選手が大活躍でしたね。
「1打席目もそうですし、やっぱりあの(4打席目の)ホームランの打席ね。あの中(2死走者なし)で期待するのはホームランなんで、彼に関しては。見た中でリチャードか生海かって中でのツーボールから変化球を狙って打ったホームランだった。見事なホームランでしたね」

――登録はされなかったが、1軍に呼ばれた期間もあった。
「話はしていないですけど、練習だけして試合は見ていたんで、めちゃくちゃキレが悪くなって帰ってきた。練習してなかったなと思いました。で、最近また戻ってきて、らしくなってきた。その話、前もしたんですけどね、同じことばっかりするんで。1時間ぐらいの練習だけして、それで自分で練習せず試合を見ていて、それで2軍に来てすぐ打てるわけない。もうその話、前もしてるんで。大卒なんで、同じ話を何回もさせんようにはしてほしいですね」

――木村光投手が初勝利。
「あ、勝ってなかったの? だから今日、椎野がボールを渡しとったんやね」

――いかがでしたか?
「最後、野手の中で話してたけど、育成選手だったらもうあと1か月で(支配下登録期間が)終わりなので、もうちょっとリミットを自分らでちゃんと(意識)しないと全然変わらんよって話をしました。木村にはこの前ちょっとその話をしたんで、今日ちょっと逆に入れ込みすぎていたところがある。ま、それはそれでいいんですよ。入れ込みすぎて失敗しようが、後ろから行きながら失敗しようが、失敗は失敗なんで。倒れるなら前のめりで倒れた方がいい」

「そういう点では今日の仲田のレフト線から投げない(4回の左翼線二塁打でバックホームを躊躇)とか、ありえないですね。肩が売りの選手が1番アピールできる、1番見せられるところで投げないなんてもう論外です」

「チャレンジというか、自分の売りなんですか? 買ってもらわないとあかんのですよ、我々に技術を。その意識が乏しいですし、支配下と一緒のようにしてるんで。今日はその話をしました。久しぶりに喋りましたけど、選手の前で。もう1か月以上喋ってなかったので」

――二遊間の2人(西尾と仲田)はバチバチしなくちゃいけない。
「そうね。枠があと2つあるんで。デスパイネが来たとしてもね。しかも、最初に(育成選手を)54人抱えたスタートの中で、その年に育成(からの昇格が)ゼロっていう方針で球団がいるのか。そんな話をしたことはないけど、普通に考えたら誰か1人くらいはチャンスあるだろうって。普通そうやって取り組みますよね。それにしては、なんか現状満足みたいな。支配下みたいに9月まであるみたいな感じには映りますよね。あと、まだ1年目なんでまだいいか、みたいな。そんなヤツは一生無理なんで」

――あと、ガンケル投手は中継ぎ起用?
「次は先発らしいですよ。その辺は僕はノータッチなので。ピッチングコーチに聞いてください。」

――渡邉陸捕手も2安打。
「今日はワンバウンド1個弾いたのと、あと言ったけど、(3回の)四球、四球のあと3ボール1ストライクからのレフトフライ。あの打席、今日はあれで流れが変わった。あの後の走塁死で流れが変わったんじゃなくて、陸のあの1打席、あの1球の打ち方で流れが変わった」

「梅津がもうあの回で終わるぐらいのところで、あれで完全に相手を助けた。打つなとは言わないんですけど、本人も帰ってきて『もったいないことした』って言っていたんでね、僕の目の前で。だから、もったいないっていう打席はなくしましょうって話をしました。全然怒ってはないんですよ。野球の流れに敏感になってほしいです、キャッチャーなんだから」

「あの回、ゲッツー崩れの後、(増田が)走ってタッチアウトになって、僕がベンチで『次の回流れが変わるから気を付けろ』って。やっぱり2点取られたじゃないですか。それは、陸の凡退の内容でそうなるって思った。その辺は試合の流れを敏感に感じ取れるキャッチャーじゃないと、やっぱりなかなか上には食い込んでいけないと思う。技術以外のところですけどね」

――4回無死一塁で西尾選手が3ボールから打ちに行って二塁がアウトになった。
「あれは完全なサインミスなんで。あんなところでバスターエンドランが出るわけないじゃないですか。あれはもう完全なサインミスです」

――増田選手にヒットが続いてる。
「珠はやっと上がってきましたよ。やっと上がってきたというか、あのぐらいはできる子なんで。だいぶ打席で、自分の前で打てるようになってきました。1回バントさせておいてやらんと、いきなり1軍に行って1打席目にバント失敗しているんで。この間もバント失敗したから、とりあえずもう1回バントさせておいてやろうと思って。今日は成功したんで、しばらくは出さないですけど、たまにそういう風にしといてやらないといけない」

――野手の状態的に(昇格候補の)1番手は増田選手。
「まあ、1番手はわからないです。生海も打っているから、わからないですけど、それは上のニーズによって全然変わるんで。どこどこでどうって言われたら、こうって答えるだけなんで。こっちからこの選手をお願いしますっていうことはないですけどね。珠もだいぶ状態は上がってますよってことになりますね」

――試合後に1か月間、選手の前で話をしなかったというのはなぜですか?
「いや、同じことばっかり、しょうもないミスっていうか、もう言わんでいいやろっていうような初歩的なことが多すぎたので、1回、僕からやめとこうと」

――自分たちで考えてくれと。
「そうね、うん。なんか終わった後に集まって、反省会があって、今日も言われるみたいなのが当たり前になっているじゃないですか。それはどうかなって思って。正解がないんで、トップの僕が決めることなんで、1回それをやってみようって。コーチたちがある時は話してましたけど、僕はほとんどノータッチでやっていたんですけど、今日は育成のこともあったんで、話しておこうと思って」

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)