大声援の中でも聞こえた大きな声…大津亮介を奮い立たせた斉藤和巳コーチのベンチからの言葉
10日の巨人戦で1回2失点で悔し涙…中3日でやってきた“リベンジ”のチャンス
悔し涙を流してから、まだ3日しか経っていなかった。やり返すチャンスがやってきた。ソフトバンクが5-1で勝利した13日のヤクルト戦(神宮)。8回に登板した大津亮介投手が1回を無失点に封じた。「気合が入りました。緊張しました、久々に」。ピンチを迎えながらも、ベンチからの斉藤和巳投手コーチの言葉が背中を押してくれた。
大津の前回登板は10日の巨人戦(PayPayドーム)。2死満塁から梶谷に右前2点打を許すと、右翼の柳町達外野手からのバックホームは捕手の頭上を高く越えた。「打たれたことが悔しくて、頭が回っていなかったです。悔しいのが勝っちゃって、体が動かなかったです」。カバーリングにも遅れてしまい、ベンチでは悔し涙を流した。肩を落とし、斉藤和コーチや周東佑京内野手にも励まされた。
自分のためにもチームのためにもこの日の登板は重要だった。1死から山田に左中間フェンス直撃の二塁打を許す。2死二塁で、6回に2号ソロを放っていた青木を迎えた。初球は内角への厳しい直球。青木は下半身から崩れるように避け、ヤクルトベンチからはスタッフが飛び出すほど。大津も帽子を脱いだが、2球目の外角球もボールとなった。ここでベンチの斉藤和コーチから、ファンの声援にもかき消されないほど大きな声が飛んだ。
(竹村岳 / Gaku Takemura)