ソフトバンクの2軍は2日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグの阪神戦に6-5で勝利した。頭部死球による脳震盪からこの日2軍に復帰した野村大樹内野手の適時打で初回に2点を先制。2回には1軍から参加の柳町達外野手の適時打で追加点を挙げた。先発の有原航平投手が4回に4点を失って逆転を許したものの、その裏、伊藤大将内野手と柳町の勝ち越し打でリードを奪った。“親子ゲーム”となった柳町は3打数3安打1打点の活躍だった。
――今日見た感じはいかがでしたか。
「2軍で多分、年間通して4割ぐらい打つんで、去年も4割ぐらい打って上に行って。だから、年間通してずっと2軍におったら、そのぐらい打ちますよ。それくらい技術は抜けています」
――今日の結果も当然。
「当然というか、だからと言って、その日に3本打てるかどうかは別にして、年間トータルして400打席ぐらい立たせれば、4割近く打つんじゃないかなっていう選手ですね」
――野村大樹選手も復帰戦で2安打2打点。
「まあ、あのクラスは打つでしょう。1軍に呼ばれるか呼ばれないかぐらいの選手なんで、あれを打てなかったら、永遠に1軍に行けないですよ」
――頭部死球で離脱したが、状態は落ちていない。
「(死球は)スライダーのすっぽ抜けやからね。大体それで脳震盪で(リハビリ組に)行ったことがみんな不思議に思っているだけ」
――伊藤大将選手もしぶとい活躍だった。
「大将は3軍でしっかり結果を残して、(打率)3割7分ですからね。今日も有原がモタモタしていた中で、もう1点取りにいってもなあと思って。1打席は僕が(犠打のサインを)出しましたけど、2打席目は『もう打ってこいや』と思ってね。ホームランかと思ったけど、ホームランであれば支配下近いでしょうね。あの当たりでもフェン直やったっていうのが育成っていうところですよね。でも、ほんとに良くやっていますよ。バッティングは去年ずっと見てましたけど、去年よりもう遥かに良くなってるような気がしますね」
――どのあたりが良くなっているんですか?
「スイングが小さくなりました。身体の近いところで振れるようになってきたんで。スイングスピードは急には速くならないですけど、やっぱり力がこう離れていくんじゃなくて、近いところで回れるような練習をずっと横からしているんで」
――今日のスタメンは最近の姿を評価をして。
「今日有原が投げるんで、今1軍に絡む選手ばっかり投げているから、やっぱり二遊間はある程度守れる選手を置いておかないと。野村大樹もセカンドやっていたんですけど、大樹のセカンドじゃピッチャーに悪いなって思って。本職じゃないからですよ。そこまで考えるんで、本多コーチからの提案で、大将にしていいですかって言うから」
「今週も明日ガンケル、松本晴、三浦、(高橋)礼、(田上)奏大。4人は1軍に絡みそうなピッチャーなんで、そこはある程度、二遊間守ってあげないとなかなかゲームにならないんで。ということは、西尾や仲田が怪我してる分、カッチャン(勝連)や大将は大チャンスですよ。そこで結果残していたら、彼らが復帰してきても残しておこうかってなるでしょうしね」
「カッチャンもよう打ってるし。1番打ってない(川原田)純平、今日で1割切ったんじゃない。多分1割1分やったと思う。3タコやから、今日。セーフティスクイズはよかったけど、多分、1割打たん、2軍で」
――伊藤選手の持ち味は?
「守備です。それこそやっぱり3、4軍までできる組織の中で、二遊間の完全なアウトのゴロをミスする光景って去年2軍でもありましたけど、それってピッチャーが育たないんで。だから、最低でもピッチャーはある程度、高卒で入った子を含め、大卒1年目も含め、ファインプレーせいとは言ってないんで、やっぱり自分がアウトやと思ったやつはアウトにっていうぐらいの守備力を揃えておいてあげないと、チームとしてはうまく回らないと思うんで。そういう点では、彼らはカッチャンも含めて、2軍でも安心して送り出せますね」
――伊藤選手は今日、ヘッドスライディングも。
「ものすごい伝わってきました」
――笹川選手は2軍昇格という形?
「いや、水谷が3軍遠征に行ったから、支配下を入れておかないと、育成枠の問題があるんで。でも、今日、見逃し三振で代えられとったやないですか。それには意味があるんです。左ピッチャーやから代えたわけじゃなくて。左っていうのはイニング始まって、僕は知ったんで。姿が変わってこないからしょうがないですよね。見逃し三振が多いでしょ? ストレート、アウトコース、びっくりするほど多いんですよ」
「空振りも多いんですけど、ロマン砲って言われながら、3軍で何本ホームラン打ってきたんよって言ったら、ゼロって。だから、ちょっと変わっていった方がいいんじゃないかって話をしているんですけど。本人じゃなく、我々の部分でもね。それは今年は3割って言ってるんですけど、根本的にちょっとフォームをもうちょっと小さくした方がいいんじゃないかなという風なところに来てるかなと思います。だって、彼は凡退の内容があまり去年から変わっていないんで、我々の責任でもありますね、そこは」