森唯斗の「6回続投」は甲斐拓也の進言だった… ミット越しに交わす投手との“会話”
藤本監督「『丁寧に投げています』っていうので、6回までいってもらった」
ソフトバンクは27日、楽天戦(PayPayドーム)に5-3で勝利した。今季初登板初先発した森唯斗投手が6回無失点で1勝目をつかんだ。5回を終えた時点で85球。6回も続投させた理由を藤本博史監督は「5回で代わろうかというところだったんですけど、本人は『まだいける』というところと、甲斐拓也が『丁寧に投げています』っていうので、6回までいってもらうということで」と、甲斐拓也捕手からの進言があったことを明かした。
3回を終えて1安打無失点。4回は無死二、三塁のピンチをしのいだが、24球を要した。森自身も「(失点は)覚悟はしていましたけど、1人ずつっていうふうに思っていました」という場面だったが、ここを無失点に切り抜けたことも結果的に大きかった。打線は栗原陵矢外野手が6回に満塁弾を放ち、一気に主導権を握る。嘉弥真新也投手、大津亮介投手、リバン・モイネロ投手、ロベルト・オスナ投手でつなぎ、リードを守り切った。
今季から本格的に先発転向し、試合中も何度も感情を表現していた。あれだけ気持ちを見せれば、当然「疲れていましたよ。球も遅いですし、後半はバテていました」と笑って振り返る。斎藤学投手コーチも「拓也が途中からカーブも入れて、力じゃなくてコントロールとコンビネーションで抑えようとリードしてくれた」と配球に感謝、評価した。5回での継投がちらつく中で続投を進言した理由は何だったのか。甲斐本人に単独で聞いた。
(竹村岳 / Gaku Takemura)