ロッテ戦に牧原大は2安打1打点…WBCの経験「あれ以上の緊張はない」
■ソフトバンク 7ー0 ロッテ(1日・PayPayドーム)
ソフトバンクは1日、ロッテ戦に7-0で勝ち、2連勝。「5番・二塁」で出場した牧原大成内野手が2安打1打点と活躍した。4回無死から左中間二塁打、5回無死満塁では中前適時打を放ち、勝利に貢献した。
牧原大は野球日本代表「侍ジャパン」に追加招集され、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場した。期間中は2打席のみで、大会後も2軍戦で7打席のみと調整に関しては「始まってしまったらもう結果を出していくしかない」と覚悟を決めてシーズンに飛び込んだ。そこには、WBCで得た経験が確実に生きているという。
「最高、最強の緊張感だった」とWBCの舞台を表現する。最も緊張を感じた瞬間について「『代打バントがあるかもしれない』と言われた時が最強に緊張しました。村上くんが打った時です」と明かした。準決勝のメキシコ戦。1点を追う9回無死一、二塁で、村上宗隆内野手(ヤクルト)が逆転サヨナラ安打を放ち試合が決まったが、そこで牧原大が“代打バント”する可能性があったというのだ。
その打席まで村上は4打数無安打。まずは同点にしないといけない場面で、ベンチの選択は村上のヒッティングだった。結果的にサヨナラ打で、牧原大の“代打バント”は幻に終わった。しかし、その瞬間に備えたことすら貴重な経験だ。「あれ以上の緊張はないと思っているので。(緊張の)限界突破しましたね、今まで生きてきた中で」と振り返った。
シーズンが開幕し2試合を終えて、打率.444(9打数4安打)と絶好のスタートを切った。「(侍ジャパンのみんなは)野球を楽しんでいたので、こっちでも楽しんでできたらと思って取り組んでいます」とうなずいた。「まだ始まったばかりですけど、結果どうこうというよりも楽しむことをテーマにしていきたいです」と、その表情は何倍もたくましくなっていた。
(竹村岳 / Gaku Takemura)