真砂勇介は中国代表に「めちゃくちゃ馴染んでいた」 谷川原が見た驚愕の“コミュ力”

ソフトバンク・谷川原健太【写真:竹村岳】
ソフトバンク・谷川原健太【写真:竹村岳】

「人柄が出ているなと思いました。どこでも馴染めちゃうというか」

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、野球日本代表「侍ジャパン」の優勝で幕を閉じた。ソフトバンクの谷川原健太捕手は「あんな場面で最高のパフォーマンスを出せる選手はやっぱりすごいなと思いました」と、ひとりの野球選手として刺激を受けた。そして自分を奮い立たせてくれたのは、チームメートである甲斐拓也捕手や周東佑京内野手、牧原大成内野手、近藤健介外野手のいる日本の優勝だけではなかった。

 昨季までソフトバンクに在籍し、今季は社会人の日立製作所でプレーする真砂勇介外野手が中国代表としてWBCに参加。父が中国人ということから参加資格があり、大会では4試合に出場して打率.077(13打数1安打)に終わったが、谷川原も「一緒のチームで、自主トレも一緒にやっていて、ヒットも打っていたので。とてもたくましいと思いました」と見入った。

 真砂と谷川原は、柳田悠岐外野手のもとでオフの自主トレを行う“柳田組”のメンバー。真砂は昨季限りでソフトバンクを退団したが、今オフの自主トレにも顔を出したといい、谷川原は「そこで話したので『頑張ってください』と伝えました」と明かす。“CHINA”のユニホームで戦う姿に「日本で育っていても、国を背負って戦うことに変わりはないと思う。めっちゃカッコよかったです」と目に焼き付けていた。

 谷川原が真砂らしさを感じたのは、チームメートとの接し方だ。「YouTubeとかで見たんですけど、チームにもめちゃくちゃ馴染んでいたので。人柄が出ているなと思いました。どこでも馴染めちゃうというか。すごいなと思いました」。中国語が話せないにも関わらず“コミュ力”の高さに驚かされた。

 ホークス時代も明るいキャラクターで愛されていた存在。「盛り上げてくれるし、悩んでいたら励ましてくれる。頼りになる先輩だと思います。すごく盛り上げるというか、めちゃくちゃ面白い先輩です」と真砂の人柄を語る。シーズン開幕が近づく中、元同僚からもらった刺激を力に変えて、プレーで表現していく。

(竹村岳 / Gaku Takemura)