ソフトバンクの周東佑京内野手が25日、甲斐拓也捕手、牧原大成内野手と共にチームに復帰した。WBCで世界一に輝いた侍ジャパンでの活動を終え、この日、広島とのオープン戦が行われる本拠地・PayPayドームへと戻ってきた。報道陣の取材にも対応した周東のコメント全文は以下の通り。
――WBCの期間はどんな時間でした。
「いや本当に僕の今後の野球人生に財産として残るような大会でしたし、その前の期間もすごいいろんな選手と話す機会も増えましたし、すごい貴重な時間だったなというふうに思います」
――今回一番の印象といえばメキシコ戦でのサヨナラ。
「いや本当に嬉しかったですし、予選からなかなか出番も少ない中での出場だったので、何とか爪痕を残したいなと思いましたし、村上選手があそこですごいいい打球を打ってくれたので、見せ場を演出していただいてありがたいなというふうに思いました」
――野手陣で仲良くなったりとか。
「いやでも基本的にみんな仲良くできていたので、誰がというよりも全員といろいろコミュニケーションをとれてやれていたのかなと思います」
――3年後は30歳。次回に向けた意気込みは。
「いや、全然ないです。3年間しっかり怪我しないで頑張りたいなっていう風に思います」
――藤本監督とは話は。
「さっき話していただきました。もう本当によかったなと、お疲れ様というふうな言葉をかけていただいて、あとはシーズンのこともちょっとお話しながら」
――WBC優勝という経験をどうホークスで生かす。
「いろんな選手と話をして、やっぱりいろんな選手の考えとか、バッティングとか守備とかもですけど、こういうふうに考えてるっていうのはすごい話をできたので、他の選手にもじゃないですけど、自分がこう聞かれたときに、そういうのも頭に入れながら話はできるんじゃないかなという風に思います」
――来週にはシーズンが開幕する。
「もう、すぐ開幕なので、それまでにしっかりできることをやって、いい準備をして開幕を迎えたいなというふうに思います」
（ペン囲み）
――体調はどうですか。
「普通です。（時差ボケは）行きはちょっとしんどかったですけど、帰りはずっと寝ていたんで大丈夫です。ちょっとくらいです」
――若干眠そうです。
「今日4時に起きたんで」
――それは時差ボケでは！
「4時に起きてずっと起きているんで、ちょっと眠いです」
――WBCはこれまでの国際舞台とは違う。
「規模がデカかったなと。プレミアとかに比べて、メジャーの選手も多く出てましたし、大会の規模っていうのもすごいデカくてすごかったです」
――行く前は「野球人生が終わる可能性も」という覚悟だった。
「キツいこととかいろいろありますけど、楽しんでやるのが一番だなっていうのはすごいこの大会通じて感じました。野球は楽しいものなんだなっていうのは再確認じゃないですけど、本当に小学生の頃の気持ちっていうのもすごい甦ったかなというふうに思います」
――もうちょっと見せ場は欲しかった？
「いや全然ないです。1個でもあっただけ良かったなと思います」
――白井コーチが「30人のランナーコーチがいた」と。周東選手からはどういう景色が見えていた。
「もう全然見えてないです。打球見て、もう行けると思ったんで」
――代走で送り込まれたときのイメージ。
「帰ればサヨナラだったんで、本当に間を抜ければ帰ろうとは思いました。でも、後ろのランナーでサヨナラのランナーっていうのもあったんで、無理しすぎないようにっていうのは考えてました」
――大谷選手は打球を結構見ていたが、周東選手はすぐにスタートを切っていた。
「横からの角度だったんで、打球のスピードもわかりましたし、練習のときからムネ（村上）の打球もずっと見てたんで、抜けると。センターの動きも見ながらですけど、抜けると思ったんでいっちゃいました」
――一緒にプレーしてみて大谷選手はどうでしたか？
「すごいなと。すごいしかない」
――決勝の前の声出しを聞いてどう感じた。
「やっぱりこれから戦う相手ですし、本当にそうだなっていうふうには思いました。チームの中は分からないでけど、もう本当にすげえなと思って、全員からサイン欲しいくらいですし、全員と写真撮りたいぐらいだった。そのぐらいすごい選手たちだなと、そういう選手とやれるんだなっていうのは僕は感じていましたね」
――それを円陣で引き締められた。
「引き締まりました、すごい」
――実際、試合終わった後に写真撮ったりは？
「グラウンドに出てる選手が何人かしかいなかったんで……。何人かとは撮らせていただきました（笑）。アレナド選手と」
――打席数は少なかったが、シーズンに向けての不安は。
「どうしようって感じです。不安はありますけど、でも行く前からわかっていたことなので。そこはもうこれからの自分次第かなと」
――藤本監督とポジションについての話も。
「その辺は相談はしながらですけど、言わないです。秘密、秘密。開幕してから分かると思います」
――ウエスタン・リーグで試す。
「そうですね、ウエスタンで試合出て、打席数もいただけるので、感覚を確かめながらやります」
――行く前はレギュラー争いもあって複雑な思いもあった。
「本当にこういう経験はできないと思いますし、自分がこれからもう1回選ばれるかって言われたら、その可能性もないわけじゃないですけど、低いわけで。その中でいろんな選手と話をできて、いろんな人の考えを知れたり、その中で自分の知らない世界っていうのすごい知れたなっていうふうに思います。その点ではすごい良かったなと思います」
――野球感が変わったところもある。
「野球はフィジカルだと、パワーだなというふうに思いました」
――以前はグラシアルになりたい、と。
「どこ見てもすごいなって言われる選手になりたいですね。今は本当に足だけですけど、本当に守備もそうですけど、バッティングも全部がすごいなって言われるような選手になりたいなとは思いました」
