キャンプで溜まっていたフラストレーション… 本拠地で東浜巨に笑顔が戻ったワケ

ソフトバンク・東浜巨【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・東浜巨【写真:藤浦一都】

広島とのオープン戦に東浜が先発…3回無失点

 ソフトバンクは5日、広島とのオープン戦(PayPayドーム)に3-0で勝利した。先発の東浜巨投手は4安打を浴びながらも3回無失点に封じ、開幕3戦目となる4月2日のロッテ戦での先発が有力に。降板後、取材に応じた東浜の一問一答は以下の通り。

(テレビインタビュー)
――内容を振り返って。
「真っすぐ自体はある程度、ちょっと高かったんですけども、イメージに近いボールがいっていたようには思います。でもシンカーがちょっと落ちてなかったので、その分バットに当てられてヒットゾーンに飛んでしまった。そういったところは反省です」

――収穫は。
「一番はやっぱりイニングをしっかり、3イニング投げることができたということ。イニングのインターバルというところをしっかり経験できたことは次に繋がると思います。その中でもカットボール、カーブだったり。ある程度、それがゾーンにいっていたので。そこに関しては、また次の登板に生きていくのかなと思います」

――球威に関しては。
「宮崎にいた頃よりは、少しずつ出てきたかなと。まだまだ上がる余地は、状態的にはあるのかなと思います。ストレートに関しては、ある程度イメージよくここまできている感じです」

――ペイペイドームで今シーズン初マウンドだった。
「イメージはそんなに変わらず。若干、固くなっているかなくらいで。いつも通りでした」

――あまり変わらずですか。
「変わらずですかね。やっぱりちょっと固くなった分、高めにボールがいくのかなっていうイメージはありますけど。でもそれは誤差だと思うので。そんなにイメージは変わらないです」

――ファンの前での登板。雰囲気はどうでしたか。
「実際、応援が生の演奏ですし、声も出てますし、なんかやっと日常に戻ったなというか。懐かしさもちょっと感じました」

――終わった後に斉藤和巳コーチと会話を。
「登板の反省で、先ほども言いましたけど、シンカーの落ちっていうところ。出力は出てるけど、やっぱり落ち、変化量の部分でちょっと、そこが次の課題というか。これを今度修正していこうっていう話をしていきました」

――今後どう調整していくか。
「ここからイニング数も増えていくと思いますし、球数もどんどん増えていくので。しっかり体を整えていきながらも、1試合1試合課題を持ってやっていきたいなというふうに思いますし、今日はちょっと球数が多いので。そこの部分というところは、シンカーの落ちっていうところにつながってくると思うんですけど。そういったところは次の課題にしながらやっていきたいと思います」

(ペン囲み)
――直球は指にかかっていた。
「強さはそうなんですけど、強さは前回も出ていたので。今日はしっかりゾーンに投げられていた、ラインが出ていたっていうところじゃないですかね」

――宮崎では抜けている感じがあった。
「すごい抜けてたので、荒れていたんですけど。今日は真っすぐをしっかり投げられましたし、思ったよりカットボールとかカーブとかが良かったので、本当にシンカーだけですね。坂倉のところで追い込んで、引っ掛けて、真ん中にいって(2回無死に坂倉に右前打)。ああいうのはシーズンでもなくさないといけない。無死で2回走者を出しているので、そういったところは詰めなきゃいけないところですし、そういったところも含めて実戦というところなのかなと」

――キャンプは試行錯誤しているイメージだったが、今日の登板でまた前進した。
「そうですね。宮崎でもしっかり課題を持ってやってたので。それがつながってきてるのかなという印象です。あんまり試行錯誤というよりは、スパンを考えながらやりたい、やらなきゃいけないことをまず潰していってというところがあった。波はありますけど、比較的それが少しずつ形にはなったきているのかなと。そういう感覚です」

――シンカーの変化はマウンドの影響がある。
「いや、関係ないと思います。出力に比例して、今日スピードも出ていたので。そこに対してもう少し工夫が必要かなと。そこにアプローチしていきたいと思います」

――球数は49球だった。
「全部の回でランナーが出てるので、そこですよね。セットポジションでずっと投げてるというところに関して、チームのリズムもなかなか作れていけないっていうところもありますし。もちろんシーズンではそういう試合もあると思うんですけど。それをしっかり経験できたというところは収穫かもしれないですけど、ない方がいいですよね、そういう投球は。球数はもっと少なくできたと思うし、長いイニングを投げるためには各イニング2球、3球ずつぐらい減らしていかなきゃいけない。そこに関しては次の課題です」

――相手先発の九里亜蓮投手は亜大時代の後輩。
「そんなに(思いとか)ないですよ。でも、亜蓮とは投げ合うことはあんまりないんで。今年から『ドライブ・ライン』にいったりして、ちょっと興味を持ちながら見てました。あとで聞いてみます」

――アマチュア時代には「10安打完封」と打たれながらも抑えることを目標にしてきたと思うが、走者は出さないなら出さない方がいい。
「打たれながら抑えるというよりは、そういう時もあるし、そういう時でも、抑えられる投手になりたいと思って言っているので。ちょっと意味合いが違うのかなというふうに思います。もちろん1年間やれば、こういう試合もありますし、でもその中で何とか減らしていきながら、試合の中で変化していけるような投手になっていかないと。今日は3イニングだったので、ここから続いていくにつれて減っていけばと思います」

――前回登板から表情に変化を感じる。
「収穫は多かったのかなと思いますし、次につながる明確な課題も出ましたし。キャンプの時はフラストレーションが溜まっていました。でもしっかり前向きにできているので」

――開幕までの道筋が見えてきた。
「イメージとテーマはある程度、見えてきたので。そこを突き詰めていくだけかなと思います」

――谷川原健太捕手とのバッテリーは。
「いいと思います。タニとも話はしますし。途中、球種を忘れたみたいですけど(笑)。でも面白かったですよ」

(竹村岳 / Gaku Takemura)