2月28日の練習後に打診、1日朝に「行きます」と書かれたボールをGMに手渡す
ソフトバンクの牧原大成内野手が1日、3月のWBCに臨む野球日本代表「侍ジャパン」に追加招集された。この日午後、日本野球機構とNPBエンタープライズから正式に発表された。
侍ジャパンでは、主軸を務める予定だったカブスの鈴木誠也外野手が左脇腹を痛めたため、2月28日に出場を辞退。代役として外野だけでなく、内野も高いレベルで守ることのできる牧原に白羽の矢が立った。牧原は25、26日の侍ジャパンとの壮行試合でも攻守に渡り存在感を示していた。
この日、アイビースタジアムで行われたロッテとの「球春みやざきベースボールゲームズ」には出場しなかった牧原。試合後に取材に応じ「まだ合流していないので実感は湧いていないですけど、楽しみ反面、不安が大きいです。自分でいいのかなというのが正直な感想」と語った。
鈴木の代替招集となるものの、「代わりになれるわけではないので、鈴木選手の代わりになるというよりやるべきことを考えながらやりたい」と語る。自身の役割についても「呼ばれたのはどこでも守れるということだと思う。出るなら自分のイメージでは守備固めとかそういったところになってくると思う」と、守備のユーティリティ性を買われたものだと想定。このキャンプ中は専ら中堅に入っていたが、早速、この日は内野の練習も行った。
追加招集の打診は2月28日の練習後。宿舎で藤本博史監督の部屋に呼ばれ、三笠杉彦GMとともに侍ジャパンから打診があったことを伝えられた。「もう寝られなかったし、ずっと迷っていました。行かない方がいいのかなっていう気持ちもあった」と一晩熟考した。
「これからの野球人生、自分の人生を考えれば、この経験も1回はしておいた方がいいのかなと思った」。今朝、球場に来て打診を受諾することを決断。メジャー公式球に「行きます」と書かれたボールを三笠GMに手渡し、追加招集が正式に決まった。
ソフトバンクでは甲斐拓也捕手、周東佑京内野手、近藤健介外野手に続き、4人目の選出。かつて千賀滉大投手もWBCに出場しており、2010年の育成ドラフト同期3人が世界一を決める国際大会に出場することになる。「いつか自分も選ばれたいという気持ちはあった。すごく嬉しいこと」と語った牧原。侍ジャパンには5日から合流する予定だという。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)